柏陽鋼機の林和希氏、水球日本選手権で優勝 西川会長は地域で支援

 柏陽鋼機(本社・柏崎市、社長・佐藤二三昭氏)の鋼材加工センターで一次加工のオペレーターを務める林和希氏は社会人水球チーム「ブルボンウォーターポロクラブ(ブルボンKZ)」に所属している。10月5~7日まで東京辰巳国際水泳場で行われた日本選手権水球競技大会で見事、6年ぶり2度目の優勝を手にし、地元も大いに盛り上がった。

 林選手のポジションはドライバー。泳力とスピードが持ち味でパスをアシストする。

 林氏は「大学からチームに所属し、優勝できて正直ほっとしている。まずは来年、連覇することを目標に据え頑張りたい」と喜びをかみしめる。

 林氏は水球の名門山形工業、新潟産業大を経て3年前に柏陽鋼機に入社。仕事と競技を両立できる環境を得た。

 西川正純会長は長年陰に陽に水球の普及をサポートしており、「早朝や夕方の練習しやすい環境を提供したいと加工センターでビームワーカーや複合機のオペレーターを任せている。人一倍一生懸命頑張り、同僚も快く送り出し、活躍したことで社内に相乗効果が生まれている」と語る。

 西川会長は昨春から一般社団法人となったウォーターポロクラブ柏崎の理事長を務める。幅広い選手層の育成を目指しており、日本選手権では女子が4位、産業大男子は惜敗したものの最終予選優勝の実績を残したことで面目躍如となった。

 西川会長は「3チームの選手権出場は柏崎の水球底上げであり、ある面で地域創生につながる。今後も選手や競技の環境を整えるお手伝いをしたい。林君は良い場面で結果を出して親御さんも喜んでいることだろう」と笑みをこぼす。ウォーターポロクラブには吸引力のある名選手、名監督をしたいと越境留学する生徒も多い。地域に根差したスポーツとして今後の活躍が楽しみだ。

 10月26日は日本選手権の優勝を祝してブルボン本社前から柏崎市役所までパレードが行われ、市民が応援に駆け付けた。柏陽鋼機から提供されたトラックの荷台には装飾が施され、選手達は笑顔で喜びを表していた。

© 株式会社鉄鋼新聞社