再建中のWソックスがハーパー&マチャド獲りに動く?

再建中のチームがフリーエージェント市場で大物選手の獲得に動くのは決して珍しいことではない。2014年オフにはカブスがジョン・レスターを獲得し、翌年以降の躍進につなげた例もある。MLB公式サイトのジョン・ポール・モロシは「獲得に動く保証はない」としつつも、チーム再建を進めるホワイトソックスがブライス・ハーパーとマニー・マチャドという大物2人の獲得に動く可能性があることを伝えている。

現在のホワイトソックスは多数のプロスペクト(若手有望株)を抱えており、2020年には再建を終えてポストシーズン進出を狙えるチームになることが期待されている。ここ数年のトレードによって、すでにメジャー昇格を果たしているヨアン・モンカダやマイケル・コペックのほか、ディラン・シーズやイロイ・ヒメネス、デーン・ダニングといったプロスペクトを次々に獲得。ルイス・ロバート、ニック・マドリガル、ザック・コリンズといった自前で揃えたプロスペクトもおり、彼らのメジャー定着とともにポストシーズン進出を狙える態勢を整えたいところである。

高額年俸のベテラン選手がロースターにほとんどいないこともあり、ホワイトソックスの年俸総額はメジャーでも最少クラス。ハーパーとマチャドをダブルで獲得しても年俸総額は1億2000万ドルを超える程度であり、金銭面での障壁はないと判断していいだろう。ハーパーとマチャドを獲得できれば、2人の加入によって余剰戦力となったプロスペクトとのトレードで他のポジションを補強できるというメリットもある。

ただし、ハーパーとマチャドが再建中のチームと契約したがるという保証はない。もちろん、他球団を上回る金額を提示することで両選手のハートを掴むことは可能かもしれないが、チーム内には才能豊かなプロスペクトが数多く在籍しており、数年後には必ずワールドシリーズ制覇を狙えるチームになるということをアピールするのが最も効果的だろう。「チームの中心」としての待遇に心を動かされれば、ハーパーやマチャドが新天地としてホワイトソックスを選択する可能性はゼロではないはずだ。

ホワイトソックスの内野はティム・アンダーソン、モンカダ、マドリガルと若きレギュラー候補がひしめいており、いずれか一方を選択するのであればハーパーのほうがチームにフィットすると言える。今オフのハーパーの動向次第では、数年後に左翼・ヒメネス、中堅・ロバート、右翼・ハーパーという才能豊かな外野陣が形成される可能性もありそうだ。

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