九州ガスがRPA導入 先進事例「可能性探る」

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 九州ガス(長崎県諫早市)はパソコンの定型事務作業を自動化するRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)を導入した。人工知能(AI)やロボットを活用する「第4次産業革命」や働き方改革で注目される中、地場中小企業では先進事例とみられ、同社は「これから可能性を探る」としている。

 九州ガスが導入したのは、国内大手のRPAテクノロジーズ(東京)が開発したサービス「ビズロボ」。代理店の松本(長崎市)、技術協業パートナーのドゥアイネット(同)と10月に業務委託契約を結んだ。

 人間が日常手間を掛け操作しているパソコン上の処理をソフトウエア・ロボットに記憶させる。例えば、同社はレンタル用ファンヒーターを毎年150台程度更新。これまでは形式や製造年月日など約20項目を営業社員が表計算ソフトに、事務社員が社内基幹システムにそれぞれ手入力していた。今は実行ボタンを押すだけでデータが移行し、計320分間の作業を短縮できた。同社は「人より速く、打ち間違いも再チェックの必要もない」という。

 既存システムを変更せずに導入できるのもメリットだ。研修を受ければ、専門的なプログラミング知識のない自社社員でも、ロボットに動作を記憶させ機能も拡充できる。

 今後はクラウド機能を活用し労務管理や給与計算に広げる方針で、ロボットに代行させる業務を洗い出している。給与計算の自動化と業務集約により総務6人の削減を見込む。

 こうして捻出した人員を栗林宏光社長(53)は「ロボットにはできない営業やコールセンター業務に投入したい」とする。その上で「ガスだけ売ればいい時代ではない。お客さまの住まい、暮らしをコーディネートしていく総合エネルギー会社へ脱皮を図る」と意気込む。

 松本によると、自前サーバーを必要としないクラウド型ビズロボは初期費用20万円、年間費用240万円から。年間費用を90万円に抑えたミニ型もある。

RPAの稼働状況を確認する社員=諫早市幸町、九州ガス