サッカー大会、亡き友との絆 13回忌迎え最後の試合 沖縄

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 2006年に火災に巻き込まれ38歳の若さで亡くなった百名宜光(よしみつ)さん=沖縄県南城市=をしのんで同級生らが始めたサッカー大会の「たーばカップ」。ことし百名さんの13回忌を迎えたことで区切りにしようと決まり、最後の試合が3日、町東浜のフットサルパーク東浜で開かれた。大のサッカー好きだった百名さんを慕う仲間30人が集まり、追悼の熱戦を繰り広げた。(南部報道部・知念豊)

 百名さんは06年に自宅が火事になり、姉とともに亡くなった。いつも仲間を笑わせて喜び、周囲を盛り上げる明るいキャラクターだった。訃報を聞いた仲間は誰もが信じられなかったという。

 知念高校サッカー部の同級生だった山内忠さん(50)=西原町=は「ビールが大好きで、よくはしゃぐ人。まさかと思った」と当時を振り返る。

 百名さんが亡くなった後、亡き友のあだな「たーば」を冠に付けた大会を開こうと、山内さんが高校時代の同級生や社会人サッカーのメンバーに声を掛けた。翌年から大会を始め、毎年命日の10月30日前後に大会を開催してきた。多いときでは、30代~60代までの約60人が集まったという。

 しかし、メンバーの体力の衰えや仕事の都合などもあって、参加者は年々が減少。13回忌を迎えたことから大会を終了することになった。山内さんは「彼がいたから仲間と今でも交流ができている。機会をつくってくれたたーばに感謝している」と話した。

 百名さんにサッカーや書道を教えていたという我部靖さん(52)=南城市=は「私たちのムードメーカーで亡くなったときは落ち込んだ。みんなは年を重ねたが彼は年を取らないまま。あっという間だったね」としみじみ語った。

 大会後にいつも開く飲み会ではオリオンビールが好きだった百名さんのために、一つ余計にビールを注文する。この日も飲み手のいないジョッキに仲間が乾杯し、いつまでも故人を忘れないと誓った。

百名さんをしのび開かれた「たーばカップ」。十三回忌のことし、最後の大会が開かれた=3日、与那原町東浜・フットサルパーク東浜