BSL4 安全確保と丁寧な説明を 長崎県と長崎市が重ねて要請

 長崎大と長崎県、長崎市は6日、特に危険な病原体を扱うバイオセーフティーレベル4(BSL4)施設の課題を話し合う三者連絡協議会の第10回会合を長崎市文教町の長崎大で開いた。長崎県と長崎市は大学側に対して、安全性の確保や市民への丁寧な説明をあらためて求めた。

 長崎大は坂本キャンパス(長崎市坂本1丁目)に、早ければ12月21日の着工を予定している。会合で、長崎大は安全対策のソフト面について▽安全管理マニュアル▽立ち入る人間の人物審査▽地域への情報開示-などに課題が残ると説明。施設が完成してから細かく検討することもあるとして「専門家や地域連絡協議会の委員から意見を聞いて、稼働までに詳細を詰めたい」とした。

 長崎県の沢水清明福祉保健部長は、地域との信頼関係構築の重要性に触れ、「賛否両論があるのは事実。残った課題の解決に努力してほしい」と要望。長崎市の田邊洋市民健康部長は「市民の理解と安全性確保に取り組んでほしい」と注文した。同大の調漸(しらべすすむ)学長特別補佐は「地域の理解が得られるよう継続して取り組む」と語った。

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