神戸市の救急相談ダイヤル「♯7119」 開設1年、利用9万件超

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 救急車を呼ぶべきかどうか迷う場合などに活用できる神戸市の救急相談ダイヤル「♯7119」の対応件数が開設1年で9万2939件に上り、うち3513件は「緊急度が高い」として119番に転送したことが、同市のまとめで分かった。脳内出血や急性アルコール中毒など、命に関わる状況で早期救護につながった例も複数あったという。(上杉順子)

 市は昨年10月、不急の救急出動の抑制などを目的に同ダイヤルを開設。市内からの相談が対象で、民間企業が運営を担う「救急安心センターこうべ」につながる。年中無休で受付員と看護師が対応し、緊急度を判断。看護師が医師の助言を受ける体制も整えている。

 この1年間の相談内容を分類してみると、開いている病院などを尋ねる「医療機関案内」が5万2318件、病院に行くべきかどうかの判断などを仰ぐ「救急医療相談」が2万5618件。誤着信や対象外相談など「その他」は1万5003件だった。

 「その他」の大半は市外からの相談(1万872件)で「想定外の多さ」という。「♯7119」での救急相談は消防庁が推進。各都道府県に一つだけ割り振られる電話番号で、兵庫県内からの発信はすべて同センターにつながる。県内他市町から神戸市単独の取り組みと知らずにかけたケースが多いとみられ、その場合は相談者が利用できる同様の機関を案内している。

 月別の対応件数は、インフルエンザなど感染症が流行した1月が1万813件と最も多く、猛暑の8月が9611件で続いた。

 一方、市民を対象に実施したウェブアンケートの結果、「♯7119」の認知度は開設半年時点で42・3%と順調な滑り出し。特に30代女性の認知度が高く、同市は「子どもの急な発熱などの際に使えると、口コミなどで広まったのでは」と推察する。実際、相談対象を年齢別でみると、0~15歳が4割を占めた。

 この1年はインフルエンザの流行や猛暑の影響で救急搬送件数は前年より大幅に増えた。ただ、市民病院など市内救急医療機関への直接の相談電話は2割以上減っており、同市は「119番の負担を『♯7119』で軽減できる効果も感じている。数年単位で検証したい」としている。