ドジャースのザイディGMがジャイアンツの野球部門社長に

関係者がMLB公式サイトのジョン・ポール・モロシに伝えたところによると、ドジャースのファーハン・ザイディGMはジャイアンツからの野球部門社長就任のオファーを受け入れたようだ。ドジャースではアンドリュー・フリードマン野球部門社長とともにチーム作りに携わってきたが、ドジャースのライバルチームであるジャイアンツでは実質的な編成最高責任者として打倒・ドジャースを目指すチーム作りに取り組んでいくことになる。

1985年シーズンの最後の月以降、ジャイアンツは4人の監督(ロジャー・クレイグ、ダスティ・ベイカー、フェリペ・アルー、ブルース・ボウチー)、4人のGM(アル・ローゼン、ボブ・クイン、ブライアン・セイビアン、ボビー・エバンス)、4人の経営責任者(ボブ・ルーリー、ピーター・マゴワン、ウィリアム・ニューコム、ラリー・ベアー)のもとで戦ってきた。こうした伝統の継承により、ジャイアンツは2010年からの5シーズンで3度のワールドシリーズ制覇を成し遂げた。

しかし、2016年のオールスター・ブレイク以降、ジャイアンツは167勝229敗と低迷。同期間において、ジャイアンツより勝率が低いのはオリオールズ、ホワイトソックス、パドレスの3球団だけである。こうした状況を受けてジャイアンツはエバンスの解任を決定し、新たなGM探しを進めていたが、最終的にはザイディに白羽の矢が立った格好だ。

ベアーは新GMに求める能力として、現代のデータ分析に対応できることを挙げていたが、フリードマンを中心としたドジャースのチーム作りに携わってきたザイディはまさに適任。ナショナル・リーグの関係者は「彼はコンピューターを使ってデータ分析をし、それをチーム作りやドラフトに生かせる人物だ」とザイディの能力を高く評価する。

同地区ライバルの一員としてジャイアンツの戦いを目にしてきたザイディは、近年精彩を欠くジャイアンツをどのように立て直していくのか。自身が編成最高責任者となる今後は、真価を問われることになりそうだ。

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