西日本を通過する寒冷前線の影響で、8日昼過ぎから9日夕方にかけて、大気の状態が非常に不安定となる見込み。落雷や竜巻などの激しい突風、激しい雨に注意が必要だ。
特に夜以降、九州北部から、前線付近の活発な雨雲がかかり始め、西日本は荒れた天気となる。また、関東・東北も湿った空気が流れ込みやすく、ぐずついた天気となりそうだ。
全国的に曇りや雨 西日本は落雷や突風に注意
きょうは東海地方で晴れ間があるものの、その他の地域は雲に覆われて、西日本では午後から大気の状態が不安定となる。落雷や竜巻などの激しい突風、激しい雨に注意が必要だ。
ただ、前線付近の発達した雨雲がかかり始めるのは九州北部で夜からとなる予想で、前線が通過する前後のタイミングでは局地的に非常に激しい雨が降る見込み。雷の光や音など、発達した積乱雲が近づく兆しがある場合は建物内に避難するなど安全確保を心掛けたい。
前線はあすの夕方にかけて西日本を通過し、その後、あさってにかけて東日本や北日本へと進む見込み。
また、きょうは関東や東北でも低気圧の影響とは別に、北東側から湿った空気が流れ込むため、一日を通して曇りで、夜は千葉や茨城など沿岸部で雨の降る所がありそうだ。
立冬過ぎても気温高い
低気圧が南から暖かい空気を呼び込むため、日中の気温は全国的に平年より高い所が多くなりそうだ。鹿児島の予想最高気温は25℃と夏日の予想で、西日本の太平洋側を中心に午後は湿度も高く、汗ばむ陽気となる。
雨のピークは金曜・土曜 この先も気温高い
雨・風のピークは西日本から東北では金曜日、北海道では土曜日までとなりそうだ。
気温は来週にかけても平年より高い状態が続く見込みで、気象庁は九州南部・沖縄を除く各地に「高温に関する異常天候早期警戒情報」を発表して農作物の管理などに注意を呼び掛けている。
北海道の各地では初雪の便りが遅れており、稚内ではきょう初霜・初氷を観測したものの、雪が降るのは14日(水)頃となる見込み。稚内で初雪の観測があさって10日(土)以降となれば、統計開始以来最も遅い記録となる。(気象予報士・野口琢矢)