熊本地震被災者支援の情報共有 火の国会議200回 参加団体の減少が課題

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今後の被災者支援の課題やボランティア団体の連携の在り方について議論した200回目の火の国会議=6日夜、熊本市中央区

 熊本地震の被災地を支援する民間団体が情報を共有する「火の国会議」が6日夜、200回の節目を迎えた。行政の手が届かない被災者の要望をくみ取り、必要な支援を実施する調整機能を担ってきた。地震から2年半。参加団体の減少や被災者ニーズの複雑化など課題に向き合う。

 初会合は「本震」3日後の2016年4月19日。各被災地に入った災害救助を専門とする団体が集まって、各地の状況を報告する場を設けた。当初、最も力を入れたのは避難所支援。人員や物資不足の避難所に参加団体を派遣し、自治体の避難所運営に協力した。

 がれきの撤去や屋根のブルーシート張りなど各地の被災者の要望を集約し、対応できる団体につなぐことにも力を注いだ。支援の網から漏れる被災者が出ないよう団体間の調整に心掛けたという。

 16年10月には会議の運営主体として県内の支援団体を中心とした「くまもと災害ボランティア団体ネットワーク」(KVOAD[ケイボアド]、熊本市)が発足。毎週火曜日に会議を開き、各団体が課題を共有してきた。

 地震から2年半が過ぎ、生活再建の見通しが立たないまま仮設住宅で暮らす被災者への支援が課題となっている。経済的困窮や福祉サービスが必要な人など参加団体だけでは解決できない事例も出ている。樋口務代表(58)は「行政の支援制度につなぐため、福祉や法律の専門家との連携も必要」と話す。

 16年5月時点の参加団体は297団体で、7割は県外に拠点を置く団体だった。しかし、今年10月には64団体に減少。ほとんどが県内という。

 会議メンバーで、東日本大震災の被災地で仮設住宅の支援を続ける「@リアスNPOサポートセンター」(岩手県釜石市)の鹿野順一代表(53)は「これからは地域の再生も重要になる。会議には住民の活動を後押しする役割が求められる」と指摘。樋口代表は「県内各被災地の自治会長や、地域おこし団体などにも会議への参加を呼び掛けたい」としている。(堀江利雅)

(2018年11月8日付 熊本日日新聞朝刊掲載)