大物FA選手の獲得を狙うフィリーズがキンブレルに興味

今オフの目玉であるブライス・ハーパーとマニー・マチャドの獲得に動く可能性が取り沙汰されているフィリーズだが、それは大物投手の獲得レースからフィリーズが撤退することを意味するわけではない。MLB公式サイトのジョン・ポール・モロシによると、フィリーズは今オフのリリーフ投手市場における最大の大物であるクレイグ・キンブレルの獲得にも興味を示しているようだ。

今オフ、クローザーの補強を最も必要としているのはカージナルスであると見られており、カージナルスはキンブレルやアンドリュー・ミラーといった大物リリーフ投手の獲得レースに参戦することが予想されている。しかし、セントルイス地元紙でカージナルスの番記者を務めるデレク・グールドによると、カージナルスはリリーフ投手の獲得に関して長期契約を望んでおらず、キンブレルが求める条件はカージナルスにフィットしない可能性が高い。

フィリーズはリリーフ投手のWARがメジャー11位を記録するなど、ブルペンは決して悪くない戦力を誇っているが、絶対的な守護神が不在という現実がある。今季はクローザーに予定されていたヘクター・ネリスが精彩を欠き、セランソニー・ドミンゲスを中心にトミー・ハンターやパット・ニーシェックらが勝ちパターンの継投を担ったが、ここに過去4シーズン平均37セーブをマークしているキンブレルが加われば、各投手の役割分担がより明確になり、単なる「絶対的守護神加入」以上のものをチームにもたらすだろう。ちなみに、過去4シーズンで37セーブ以上を記録したフィリーズの投手は、2016年のジェンマー・ゴメスしかいない。

ハーパー、マチャド、キンブレルという大物3人を全員獲得するというのは現実的な話ではないかもしれないが、今オフのフリーエージェント市場においてフィリーズが積極的に動くことだけは間違いない。フィリーズの戦力補強の成否次第では、メジャー全体の勢力図は大きく変化することになりそうだ。

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