SL大樹、2両体制に

鬼怒川線で安定運行期待 東武鉄道

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C11の207号機のSL「大樹」=2016年12月、埼玉県久喜市

 東武鉄道が、日光市内の鬼怒川線で走らせている蒸気機関車(SL)列車「大樹」向けに、2両目となる「C11」1両を鉄道保存団体から取得したことが7日分かった。今後、埼玉県久喜市の南栗橋車両管区に運び、整備して走れるように復元する。営業運転開始時期は今後詰める。観光客呼び込みと地域活性化に一役買いそうだ。

 この機関車は、かつて滋賀県にあった旧江若(こうじゃく)鉄道の発注で日本車両製造が1947年に製造したC11の1号機。当初は「ひえい」の愛称で琵琶湖近くを走った。北海道東部の釧路駅(釧路市)と炭山を結ぶ旧雄別鉄道へ移籍した後、貨物鉄道の旧釧路開発埠頭(ふとう)で現役を退いた。

 その後、北海道の鉄道収集家の手に渡り、鉄道保存団体が引き取って道内で保管されているのを、東武鉄道がグループの東武博物館(東京)を通じて取得した。

 鬼怒川線沿線の「倉ケ崎SL花畑」を管理する市民団体「倉ケ崎 明日を考える会」の八木沢光一(やぎさわこういち)会長(68)は「SLを見られる機会が増えれば地域の活性化にもつながるだろう」と歓迎。鬼怒川・川治温泉旅館協同組合の庄田哲康(しょうだてつやす)理事長(48)は「鬼怒川・川治温泉の観光振興につながる」と期待感を示し、「力を入れてくれている東武鉄道に感謝したい」と話した。

 大樹は昨年8月に営業運転を始め、東武にとって約51年ぶりのSL復活となった。検査期間などを除き、土曜と休日を中心に鬼怒川温泉-下今市の約12キロを運行する。

 いまの機関車はJR北海道から借り受けたC11の207号機で、故障による運休が時々起きていた。東武グループ幹部は、同じ形式の機関車を取得したことで「安定輸送につなげたい」と期待している。