ナショナルズがハーパーへ提示したオファーは10年総額3億ドル

レギュラーシーズン最終日にブライス・ハーパーに対して長期契約のオファーを提示し、それを断られたことが明らかになっているナショナルズ。オファーの詳細は不明だが、総額4億ドルに迫るような「積極的なオファー」であることが報じられていた。しかし、地元紙ワシントン・ポストによると、ナショナルズがハーパーに提示したオファーは総額3億ドルの10年契約だったようだ。

ナショナルズの外野にはフアン・ソトとビクトル・ロブレスという若手有望株がおり、これにアダム・イートンを加えることでハーパーなしでもレギュラークラス3人を用意することができる。ハーパーに巨額をつぎ込むのではなく、他の弱点を補強するために予算を使うほうがチームのためになるのではないかと考える者が現れても決して不思議ではない。

しかし、ナショナルズのマイク・リゾーGMはこの考えに対して「代替選手でも満足はできると思う。でも、ハーパーがいないほうが良いチームになるかもしれないという点には同意できないね」と否定的。10年3億ドルのオファーを拒否されたとはいえ、「我々は(再契約の可能性の)ドアを閉ざしたわけではない」とハーパーとの再契約に意欲的な姿勢を示している。

オフシーズンは始まったばかりであり、フリーエージェント選手と各球団の交渉が本格的にスタートするのはこれから。財政的に余裕のある球団がハーパー獲得に乗り出すことが予想されるなか、ナショナルズも黙っているはずはなく、条件を上積みしてハーパーの引き留めに全力を注ぐことだろう。

リゾーは「ハーパーは我々が獲得し、我々とともに成長してきた選手の1人なんだ。我々は彼に残ってほしいと思っているよ」とハーパーへの想いを口にする。多くの球団による争奪戦となれば、以前から噂されていたように契約総額が4億ドル前後まで膨れ上がる可能性もあるが、リゾー、そしてナショナルズの想いはハーパーに届くのか。今オフのフリーエージェント市場における最大の目玉選手の動向には連日、大きな注目が集まることになりそうだ。

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