いとうせいこうの主治医でミュージシャンの星野概念「抱えすぎずに、愚痴をこぼして」

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J-WAVEで放送中の番組『GOOD NEIGHBORS』(ナビゲーター:クリス智子)。10月31日(水)のオンエアでは、精神科医でミュージシャンの星野概念さんが登場。お仕事のことや、いとうせいこうさんとの共著などについて訊きました。

■精神科医とミュージシャンとの両立生活

星野さんは、総合病院で働く精神科医でミュージシャンという、珍しい仕事の両立。20代の中盤までは「音楽一本でいきたい」と考えていましたが、次第に医療をちゃんと勉強しなくてはと思うようになり、常勤医になったとのこと。

ミュージシャンとしては、□□□(クチロロ)のサポートギタリストです。バンドには、星野さんが主治医を務める、いとうせいこうさんも在籍しています。

星野:□□□もスタジオでリハーサルをしてライブをする感じで、それまで(いとうさんと)全然お話をしたことがなかったんです。それが急にクリスマスイベントのときに「相談に行きたいんだけど」と言われて。お互いサンタクロースのコスプレをした状態で、最初はギャグかと思ったんですけど(笑)。それから(カウンセリングに)いらっしゃるようになりました。

バンド仲間でもあり、精神科医と患者という間柄でもある星野さんといとうさんは、対話形式の共著『ラブという薬』を出版しました。いとうさんの悩みを星野さんが聞く、という本です。

星野:この本では、たいして何も言っていないんですよ。必ず何かが得られる本ではないのがいいなと思っていて。
クリス:「精神科医に会いに行こうか」と、最初はなかなか思わないですよね。でも話を聞いてもらうだけで、気持ちがスッキリ整理されていくということはありますよね。
星野:あると思います。「精神科に、身構えずに行くのもひとつの手ですよ」と本でも言っていますが、要は「抱え過ぎずに、グチをこぼしたりとかしていいと思うんですよ」というのが伝わればいいです。
クリス:聞き上手な友だちに聞いてもらうのもいいし、でも星野さんに聞いてもらうと、より客観的なところで聞いてもらって自分のヒントになるんだろうなと思いますね。
星野:本当に雑談みたいな話をして終わるときもありますし、別になにか絶対に治るとか、そういうのじゃないんですけど、ちょっとだけキツい現実が、ちょっとだけユルい現実になればいいなという場所の選択肢のひとつに受診が入ってもいいんじゃないかという感じです。

■細かいことをじっくり考えると…

ウェブや雑誌などで悩み相談なども受けている星野さん。どんな悩みが寄せられるのか訊きました。

星野:さまざまですけど、現代的なのがSNSだと思います。知らない間にキツくなっているとか、そういうこともあるでしょうし、あと人間関係ですね。人間は社会のなかで生きていて、会社、学校、家族だったり規模は色々ありますが、そこでの関係性で自分の立ち位置があるのかないのかで全然違うと思いますし、そういう悩みが多く、自分もそういうことで悩むときは多いと思います。

番組恒例の、ゲストに一言書いてもらうボードに、星野さんはこの日「細かいことをじっくり考えよう」と綴りました。

星野:SNSの話につながるかもしれないんですけど、今の時代って、合理的なことや効率的なことがよしとされていると思うんです。それだと疲れちゃう人は疲れちゃうし、もっとゆっくりでもいいんじゃないかと。診察でも「この人どういう状況なんだろう」「どういう人生を生きてきたんだろう」とじっくり考えると、相手のことがわかってくることがあります。「細かいことをじっくり考えることで見えてくるものもあるよ」と伝えたくて書きました。ぐちゃぐちゃ途中経過を経てよくわからないけど考えている状態がよくて、「こういうことでしょ」とか「言わなくてもわかります」というのは僕は危険だなと思っているんです。

星野さんは、いとうせいこうさんと11月27日(火)に、青山ブックセンター本店で共著『ラブという薬』のロングセラー記念トークイベントを開催します。気になる方は、『ラブという薬』をぜひ手に取ってトークイベントに参加してみてください。

【番組情報】
番組名:『GOOD NEIGHBORS』
放送日時:月曜−木曜 13時−16時30分
オフィシャルサイト:https://www.j-wave.co.jp/original/neighbors/

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