中国のAI関連市場が急拡大 投資や政府支援、スピード感は世界最高の環境に

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中国のAI市場規模(画像: 富士キメラ総研の発表資料より)

 富士キメラ総研は8日、中国における人工知能(AI)関連市場調査結果を発表。国を挙げてAI産業を重点目標にしていることから、市場は大きく拡大していくという。

 中国におけるAI関連市場は14年に立ち上がり、15年にはAI関連企業が150社以上設立。現在は北京市や上海市、広東省を中心に市場が活性化している。

 15年5月には「中国製造2025」により、政府が本格的にAI産業へ重点投資していくことを表明。世界のトップ企業への育成を目的に補助金の支給を開始したことから、市場は拡大を続けている。

 17年の投資は画像・音声認識、ビッグデータ、ディープラーニングに集中。18年は有力企業を中心に国有・民間ファンドなどさらなる投資が活性化していることから、投資額は17年比3.1倍の2,500億元としている。

 現在、AI研究者や技術者のレベルはシリコンバレーには及ばないものの、政府の支援のもとに「投資」や「データ資源」、「スピード感」などにおいて世界で最も優れた環境にあるという。

 AIへの投資や開発で先行しているのは「Baidu」、「Alibaba」、「Tencent」の3社。「Baidu」はネット検索サービスを軸にディープラーニングや自動運転に注力。大手ECサイトの「Alibaba」は画像や音声認識への投資を強化、WeChatを展開する「Tencent」は画像分野に注力し、医療への活用を推し進めているという。

 「Google」や「Amazon」など名だたる外資系企業も参入しているものの、自国のデータ資源を活用できる上記3社の優位性は今後も変わらないとしている。

 中国のAI開発が伸長している理由の1つとして、北米の中国系AI技術者を逆輸入していることも大きいという。インターナショナルなバックグラウンドを持った中国系研究者が台頭し、中国本土にて大きな役割を果たしているという。

 一方で、AI産業の覇権を握るアメリカは政府とテクノロジー企業の対立が表面化。トランプ大統領が大手IT企業と反目し合うなど、官民一体の協力体制とは程遠い環境にあるという。

 中国はそうしたアメリカを横目にAIへの莫大な投資を加速している。将来のAI人材不足への手を打つべく国内の高校や中学校、小学校への人工知能学習も強化するなどぬかりがない。国家を挙げてAI産業に投資する中国の動きは今後も目が離せない。