県営バス 「高齢者定額乗り放題」本格運用スタート

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 長崎県交通局(長崎県営バス)は、65歳以上を対象に路線バスが定額乗り放題となる定期券「プラチナパス65」を本格運用に切り替えた。試行期間(昨年11月~今年9月)にバスの利用頻度が増える効果などがあり、お年寄りにも好評を得ている。収支均衡を図るため販売額は3カ月券など一部を試行期間よりやや値上げしたが、同局は「将来にわたり続けられるよう精査した」としている。

 9日午前11時ごろ、長崎市の中央橋バス停には「プラチナパス65」を手にしたお年寄りがぽつりぽつりとバスから降りてきた。長崎市戸石町の女性(66)は「助かっている。乗り継ぎも自由だし(長崎スマートカードの)積み増しの手間もなく、心に余裕が出た」。別の女性(75)も「外出の機会が週3から週5に増えたわ」と満足げだった。

 プラチナパス65は高速道路を経由しない路線のすべてで乗り放題の「全線フリー」と、長崎、諫早、大村の各エリア限定で乗り放題の「エリア限定フリー」がある。昨年11月から今年8月までの販売枚数は3112枚。本格運用開始後の10月末時点で929人がパスを持ち、利用者は今もじわりと増えているという。

 長崎県交通局は今年1月に利用者にアンケートをした。プラチナパス65の購入前と購入後の1週間のバス利用日数を尋ねると、有効回答者423人の平均は3・7日から4・45日に増えていた。バスの利用目的(複数回答)は1位買い物(325人)、2位通院(237人)に続き、3位に趣味・習い事(162人)が入った。同局担当者は「バスが高齢者の生きがいづくりにもつながっている」と手応えを覚えたという。

 ただ、試行期間の販売額のままだと将来、収支不足に陥る可能性があるとみて3カ月券、6カ月券は試行期間より500円~2千円値上げした。本格運用での販売額は、全線フリーは1カ月券6千円、3カ月券1万5300円、6カ月券2万7800円。エリア限定フリーは1カ月券5千円、3カ月券1万3800円、6カ月券2万4800円。全線フリーなら高速バスの一部路線の運賃が割引になる特典なども受けられる。

「プラチナパス65」の見本を手に持つ県営バスの運転手=長崎市八千代町