薬物摘発最多254件・188人 17年県内、覚醒剤が6割占める

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 昨年1年間の県内薬物事件の摘発件数が、前年より39件多い254件に上り、過去最多となったことが10日までに、県警への取材で分かった。摘発者数も24人増え188人となり、最多だった。特に覚せい剤取締法違反容疑での摘発が161件、112人(前年比58件、37人増)と急増し、全体の約6割を占め摘発件数を押し上げた。県警は「資金獲得活動に窮した暴力団関係者が『シノギ』として手っ取り早い覚醒剤の密輸密売に回帰していることが考えられる」との見方を示し、取り締まりを強化している。 覚醒剤に次いで多かったのが大麻取締法違反容疑で82件、67人。麻薬取締法違反容疑が6件、6人と続いた。覚醒剤は「所持」が37件、「使用」が90件と合わせて約4分の3を占めた。年代別では30代が45人、40代が36人で中年層が全体の7割以上を占め、乱用者による薬物汚染が深刻化している恐れがある。

 大麻は使用を処罰する規定がなく「所持」が63件と7割以上を占めた。年代別では高校生3人を含む10代が7件あった。

 昨年は元暴力団組員ら5人で構成する覚醒剤密輸密売組織が覚醒剤500グラム以上(末端価格3500万円以上相当)を台湾から沖縄に密輸、密売した事件の摘発のほか、指定暴力団旭琉会幹部による覚醒剤密売事件もあった。大麻でも栽培・所持していた男2人に暴行を加えて現金100万円を脅し取る組織犯罪処罰法違反事件が発生。旭琉会幹部を含む組員ら5人が摘発されるなど背後には反社会的組織の動向がうかがえる。

 県警は摘発件数が増えている背景について「17年1月の警察官100人増員による街頭活動強化で職務質問による摘発が増加した」としつつ、暴力団関係者の資金獲得活動も挙げる。捜査幹部は「旭琉会において薬物密輸密売のシノギは表向き御法度だが実態は違う。乱用者の取り締まりはもちろんのこと、暴力団組織の資金源を絶つ意味でも海保、税関、麻取などの関係機関と連携して取り締まりを強化していく」と話した。