【西日本豪雨】広島・熊野と岡山・真備の被災者が交流

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被災者の交流拠点施設の前で、槙原さん(左)と意見を交わす復興の会の串山さん(中)と小川さん=10日、倉敷市真備町地区(撮影・福井宏史)

 7月の西日本豪雨による土砂災害で12人が犠牲になった広島県熊野町川角の団地「大原ハイツ」の被災者たちでつくる団体「復興の会」のメンバー2人が10日、同じく豪雨で甚大な被害が出た倉敷市真備町地区を訪ねた。現地で被災者の生活再建に取り組む住民団体と交流。元の暮らしを取り戻し、安全な町にするため、被災地同士で連携していくことを確認した。

 復興の会代表の串山直樹さん(36)と役員の小川直明さん(69)が、現地の住民組織、川辺地区まちづくり推進協議会の復興プロジェクト「あるく」が運営する被災者の交流拠点施設を訪問。あるく代表の槙原聡美さん(39)と互いの活動内容や課題について意見を交わした。

 真備町地区では小田川などが氾濫。地区の約4分の1が浸水し、51人が犠牲になった。多くの住民がみなし仮設住宅などでの生活を余儀なくされている。

 あるくは、散り散りになった住民の声を束ねて行政に届け、支援情報を提供している。交流拠点施設は10月18日、被災後、使われていない川辺小敷地内に地元企業からプレハブを借りて設置した。2人との意見交換で、槙原さんは「おしゃべりするだけでも被災者の安心につながる。顔を合わさないと気付かない課題もある」と述べ、拠点施設を設ける重要性を強調した。

 住民の意向を把握し、連絡する手段として無料通信アプリLINE(ライン)を活用していることも紹介。約520人が参加しているといい、「ニーズは常に変化する。迅速に動くことが大切」と助言した。

 10月16日に発足した復興の会には現在、大原ハイツ全世帯のほぼ半分の約60世帯が参加している。串山さんは「どう活動していいか悩むことは多く、真備の取り組みはとても参考になった。皆さんが前に向かっている姿にも勇気づけられた」と語った。