土壇場 川西ズドン 9試合ぶり出場、勝ち越し弾

©有限会社大分合同新聞社

【大分―金沢】後半41分、勝ち越しのゴールを決める大分のMF川西(左)=大分銀行ドーム
後半4分、先制のヘディングシュートを決める大分のDF鈴木(5)
ホーム最終戦後のセレモニーであいさつする片野坂監督(中央)

 明治安田J2第41節第1日(10日・ニッパツ三ツ沢球技場ほか=4試合)大分は大分市の大分銀行ドームで金沢と対戦し、2―1で辛勝して勝ち点75に伸ばした。通算成績は23勝6分け12敗で暫定首位。

 同73で前節首位の松本や、同72の町田の試合は11日にある。

 大分は最終節の17日午後2時から、山形県のNDソフトスタジアム山形で山形と対戦する。

 J1昇格へ近づくには負けられない正念場で、大分は9試合ぶりに出場したMF川西翔太が値千金の勝ち越し弾を決めた。「チームの勝ちにつなげたかった」。リーグ終盤戦で期待に応え、チームは6季ぶりのJ1昇格に王手をかけた。

 先制しながらも追い付かれる嫌な展開だった。後半21分、「相手も疲労してくる中で、変化のあるプレーができる選手が必要と感じていた。最後のシュートや個人技でも仕事ができる」と片野坂知宏監督は川西、FW三平和司を同時投入して打開を図った。

 狙い通りに盛り返した同41分、MF松本怜のパスを受けた川西が相手ペナルティーエリアの左角付近からドリブルで切り込み、そのまま右足を振り抜いた。「ゴールまでのイメージができていた。勝負した」。ボールはゴールネット右隅に突き刺さり、終了間近で大きな追加点を挙げた。

 チーム内競争が激しく、今季は出場機会に恵まれなかった川西だが、大一番で大きな仕事を果たした。「メンタルに左右されるタイプだが、『こういう状況になったときのためにおまえがいる』と修行(智仁)らが言ってくれた。チャンスが来たときのために腐らず練習してきた中、結果を残せて良かった」と顔をほころばせた。

 後半の早い時間帯にMF清本拓己のFKにDF鈴木義宜が今季初得点となるヘディングシュートを決めて先制した。すぐに追い付かれて厳しい戦いを余儀なくされたが、意地を見せて勝ち点3を積み上げた。

 2年前はJ3での戦いを味わった大分だが、目の前にJ1自動昇格が見えている。11日に試合が残っているライバル勢の結果に関係なく、次の最終節で勝てば自力で昇格を決められる位置だ。ホーム最終戦後、片野坂監督はサポーターの前で「必ずJ1昇格を決めましょう」と声を張り上げた。あとは1勝し、歓喜の瞬間を迎えるだけだ。

 【大分2―1金沢評】一度は追い付かれた大分が終盤、勝ち越し点を決め、J1昇格につながる貴重な勝ち点3を手にした。

 前半は攻撃がうまくかみ合わなかった大分だが、後半4分にFKからDF鈴木が頭で合わせて先制に成功した。だが同11分に追い付かれて嫌な流れに。それでも同41分、途中出場のMF川西のゴールが決まり、土壇場で勝利をもぎ取った。

重圧のある中で集中していた

 片野坂知宏監督の話 相手の守備を崩せず苦しい展開となったが、(J1昇格のため)勝ち点を取らないといけない試合で勝ててよかった。プレッシャーのある中で選手は集中していた。

選手コメント

 DF鈴木義宜 先制点はいいボールが入ってきたおかげ。サポーターの声で決まったのが分かった。セットプレーで初得点できて「やっと」という思い。最終節もこれまでと同じように臨めるようにしたい。

 MF馬場賢治 予想通りの手ごわい相手で難しい試合だった。試合に出られていなかった選手が得点できてチームの力を示せた。一体感があった。自分たちらしい試合ではなかったが、反省を生かして次も積み上げてきたものを出して勝ちたい。

選手、監督らファンに感謝

 ホーム最終戦の終了後、片野坂知宏監督や選手、スタッフが観客席前に集まり、サポーターらに今季の応援への謝意を伝えるとともに、敵地での最終節(17日・山形戦)に勝利してのJ1昇格を誓った。

 大分フットボールクラブの榎徹社長は「勝ってあいさつできるのはうれしい。ただし(昇格の懸かる)最終節がまだ残っている。持てる力を全て出し切りたい」とあいさつ。片野坂監督も「多くの人の支えでここまで来ることができた。感謝を忘れず、最後は皆さんと一緒に祝いたい」と言い切った。

 最後に馬場賢治主将は「最終節に向けてしっかり準備するので、後押しをよろしくお願いします」とアピール。その後、トラックを1周して声援に応えた。

最終節は大銀ドームでパブリックビューイング

 大分フットボールクラブはリーグ最終節となる山形戦の17日、大分銀行ドームでパブリックビューイングを開く。開場は午後1時で入場無料。試合開始は同2時。