ベッテルが車重計測の際に問題行動も、グリッド降格を免れる。戒告と320万円の罰金処分に

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 F1ブラジルGP予選中にフェラーリのセバスチャン・ベッテルがFIAの車重計測の規定に従わなかった疑いで審議された結果、戒告および罰金を科された。懸念されたグリッド降格ペナルティはなかった。

 予選は不安定な天候の下で行われ、上位勢にとっては決勝スタートタイヤが決まるQ2で、序盤フェラーリ勢はスーパーソフトでアウトラップを走った後、ソフトタイヤに交換してアタックを行うことを決めた。しかしこのピットインの際にベッテルは車重計測に呼ばれた。ベッテルは明らかにタイムロスに焦っており、コーンを跳ね飛ばし、オフィシャルを急かす仕草を見せた。

 FIAはベッテルがこの際に規定に沿ったやり方で車重計測に応じなかったとして、審議対象にすることを決めた。

 FIA F1テクニカルデリゲートのジョー・バウアーは以下のような声明を発表した。
「予選Q2セッション中の15時27分、カーナンバー05のドライバーは、車重計測を求められた際に、エンジンを切ることを拒否した。マシンは重量計に押し上げられ、エンジンがかかった状態で重量計測がなされた。それでは安定した結果を出すことが難しい。計測後、ドライバーは重量計から自走で降り、それによって重量計を破壊した」

「ドライバーが指示に従わず、車重計測手順の継続にさらなる支障をもたらしたため、この件をスチュワードの検討対象として提示する」

■スチュワードがグリッド降格ペナルティを科さなかった理由とベッテルの言い分

 予選2番手を獲得した直後、この件について聞かれたベッテルは、予選の重要なタイミングでドライバーを計測に呼ぶのはフェアではないとオフィシャルを批判した。
「(ああいう状況のなかで車重計測に)呼ぶべきではない」とベッテル。
「今日のようにコンディションが変化しているときに呼ぶのはフェアではないと思う」
「作業を急いでほしかった」

 予選後、スチュワードはベッテルとフェラーリ代表者を呼び、データ等をチェックして調査を行った結果、ベッテルに戒告と25000ユーロ(約320万円)の罰金を科すことを発表した。

 状況からして厳罰が科される可能性も懸念されていたが、大方の予想よりは寛大な処置になった。スチュワードは、その理由は、ベッテルはFIAガレージで止まり、確立された手順でのタイミングではなかったにしても、最終的にはエンジンも止めていたため、スポーティングレギュレーション第29.1条a.iに対する違反を犯していないという判断になったと説明した。

 しかしスチュワードはベッテルの行動に問題があったとも主張している。

「スチュワードは、ドライバーは、重量計のそばにいたオフィシャルに指示された時にはエンジンを止めず、ドライバーが重量計に自走で乗るのを防ぐために置かれたコーンを跳ね飛ばし、自走で重量計に乗ったことを確認している」とリリースには記されている。

「彼はマシンの正面に立っていたオフィシャルから、『ブレーキ・オン』のサインを示されたが、その時、オフィシャルに衝突はしなかったものの、重量計に自走で上り、オフィシャルを脇にどかせた。彼はその後でエンジンを切った」

「計測が行われた後、彼はオフィシャルがマシンを重量計から降ろすのを待たなかった。これはオフィシャルからの指示を誤解した可能性があることをスチュワードは受け入れる。しかし彼はエンジンをかけて重量計から降りており、この行為は重量計を壊す可能性があるため、通常の手順とは異なっている」

 スチュワードは、ベッテルが安全に秩序に則って作業を行うために担当オフィシャルが行った指示に従わなかったとして判断し、戒告処分と罰金25000ユーロというペナルティを科すことを決めたと説明している。ベッテルは降格ペナルティを受けなかったため、決勝を2番グリッドからスタートする予定。