MLB公式が菊池雄星を大特集 大物FA左腕との共通点も指摘「影響力ある」

西武・菊池雄星【写真:荒川祐史】

先発左腕が豊富な今オフのFA市場、菊池がポスティングなら「層が更に厚くなる」

 ポスティングシステム(入札制度)でのメジャー移籍へ向けて、米国内でも注目度が高まっている菊池雄星投手について、MLB公式サイトが特集を組んだ。動画コーナーの「Cut4」が、映像を交えながら、西武のエース左腕について細かく紹介。今オフのFA市場で先発投手の目玉となっている左腕パトリック・コービン(ダイヤモンドバックスからFA)との共通点も挙げている。

 今季終了後に契約破棄の権利を持っていたカーショーは残留を決め、ドジャースと新たに3年契約を結んだものの、昨年と比べて大物が多い今オフのFA市場。特に、先発左腕の人材が豊富だとMLB公式サイトは伝えている。ダラス・カイケル(アストロズからFA)、コービン、ジオ・ゴンザレス(ブルワーズからFA)、JA・ハップ(ヤンキースからFA)の名前を挙げつつ、菊池が西武から正式にポスティングされれば、「影響力のある左腕がもう1人加わり、層が更に厚くなる」と言及。「MLBの複数チームが彼に興味を示しており、2019年にMLBチームで投げることが濃厚である」としている。

 そして、菊池について知っておくべきことを紹介。その投球については「特に最近日本で圧倒的だった」として、187回2/3を投げて防御率1.97をマークした2017年を「最高のシーズン」と表現している。今季は防御率が3.08となったものの、「課題だった」与四球率が2017年から改善され、今季も維持していると評価した。

 さらに、今オフのFA市場で先発投手としては最高評価を受けるコービンと比較されることが多いと指摘。投球スタイルについて「コービンのように、キクチは主に2つの決め球を駆使する。彼の直球は90マイル台半ばだが、96~98マイル(約154~158キロ)出る時もある。三振を奪う時に直球をコーナーに投げることを好むが、本当の決め球は、特に左打者に対するスライダーである」と分析している。

 また、菊池が投球後に左足を大きく上げる仕草はドジャースのベテラン左腕ヒルに似ていると紹介。プロ入り後は肩の問題があり、なかなか結果を残せなかったこと、今季も苦しんだことに言及しつつ、結果的にキャリアで2番目に多い163回2/3を投げたと指摘。そして、「投手は肩を怪我した後に、球速が落ちることがよくある。明らかにキクチの場合はそうでない。2018年に肩の怪我から復帰した後も剛速球を投げていた」と、肩の故障歴が投球スタイルに影響を与えることはないと評価している。

 正式にポスティングされれば、多くのチームが獲得に乗り出すと予想されている菊池。注目度は日に日に増している。(Full-Count編集部)

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