毒親でかえって良かったこと「人の顔色見るのが上手くなった」「自分はそうなるまいと意識できる」

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親の影響というのは子どもにとって本当に大きい。子ども時代を過ぎても、親の影響で苦労している人は多い。

たとえば愛着障害。これは幼い頃に保護者との安定した愛着が形成できなかったことで引き起こされる障害のことだが、そういう人の場合、自分に自信が持てなかったり、人を信頼しにくかったりするせいで、「人間関係がうまくいかない」「常に生きづらい」という悩みを抱えがちだ。そんな、子どもに禍根を残す親のことを世間では「毒親」と呼ぶ。

子どもにとってはマイナスな影響が多いイメージの強い「毒親」だが、考えようによっては悪いことばかりではないらしい。先日のガールズちゃんねるでは「逆に毒親でよかったこと」というトピックが話題になっていた。(文:みゆくらけん)

「そう思わないとやっていけない」という声も

悪いことばかりじゃなかったと思わないとやっていけない、という声も。

両親が毒親だというトピ主は、昔は友人たちの親と比べて悲しくなったり惨めな思いをしたりすることが多かったという。しかし、その後親と縁を切ったのか「介護しなくて済むし、むしろ介護しなくても良心1ミリも痛まないし、葬儀も無縁仏でいいし逆に毒親でもよかったなと思えるようになりました」と伝えている。

トピ主と同じように、「毒親だからこそ」の利点を感じている人も少なくないようだ。集まったコメントには「実家に執着がないので自立できる」という声をはじめ、

「人の顔色見るのが上手い事かな」
「親のダメさを分析してるうちに、自然と人を見抜く目も養われた」
「自分が親になった今、毒にはなるまいと意識できてることかな」

などという声が上がっていた。

「そう思わないとやっていけないよね」というコメントも出ていたように、実際のところは無理くり前向きに考えているのかもしれない。しかし、どうにかプラスに捉えて生きていこうとする姿勢は、素直に尊敬する。

個人的には特に、「自分が親になった今、毒にはなるまいと意識できている」というのはすごく意味を感じる。筆者の親も、猛毒ではないにせよ毒寄りであることは間違いなさそうなので、反面教師にして子育てに活かしていければと考えている。

縁を切って介護の心配がない「あのサバイバル生活には1000万の価値があった」

また、コメントの中で多かったのは、トピ主と同じく親の老後の心配をしなくていいという声だ。それが良いことか悪いことかはまた別の話としても、親の老後問題が子どもの大きな負担になっている今、毒親が理由で親と縁を切った人は最初から悩むこともない。

「介護料や仕送りなんか親が死ぬまでトータル1000万かかる人ざらだよ。あのサバイバル生活には1000万の価値があったんだよ」

親が毒系というハードな環境で育ってきたことで「生きるためのスキルが無駄にあがった」「打たれ強くなった」という声は意外にも多かった。「きっとわたしは、無人島に流されても生きていける」とまで言う人もいる。強く逞しく生きてナンボ、ということを改めて実感する。

ただそれでも、「良いことなんてなかった」という声も少なくない。

「介護して最後まで一緒にいたいと思える親が良かった。家族でお墓参りに行っておじいちゃんおばあちゃんはこんな人だったんだよと子どもに話せる親が良かった」
「優しいお母さんに憧れるよ。(中略)友達は保険や役所のこととかわからないことを親に聞いてるけど、私は膨大な情報量のネットから役に立つ情報だけを判断して自分で決断しなきゃいけないから不安で仕方ない」

親も子もお互いを選べないのは一緒だが、力のない子どものほうが相手から受けるダメージは大きい。毒親の経験をポジティブに捉えられる人は健気ではあるが、そう思えないからといって自分を責めないで欲しいとも思う。