元徴用工問題、被害者との自発的和解が大事

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 日本が植民地支配していた頃、朝鮮半島から強制動員された元徴用工が新日本住金に損害賠償請求した裁判で韓国の最高裁(韓国大法院)が支払いを命じる判決を下したことをめぐり、安倍晋三総理が「今般の判決は国際法に照らしてあり得ない判断」と述べ、河野太郎外務大臣が「国際秩序に対する挑戦」など過激な言葉で非難したことから、韓国の李洛淵(イ・ナクヨン)首相が「大法院の判決に日本政府の指導者たちが過激な発言を続けていることに深い憂慮を表明する」とするなど、日韓政府間で応酬が続いており、他分野への日韓関係への影響が懸念されている。

 補償問題について日本政府は1965年の日韓請求権協定で強制連行の補償問題は解決済みであり、韓国政府が対応するよう求めている。一方、韓国政府は「大法院の判決は1965年の韓日基本条約を否定したものではなく、条約を認めながら、その土台の上で条約の適用範囲を判断したもの」とし、李首相は「私はこの問題に対する言及を最大限自制し、政府の関連官庁や民間専門家の知恵を集め対応策を講じるため努力している」と日韓関係への配慮をにじませるコメントを9日までに発表した。

 また未来志向で日韓関係を構築していくとする両国関係に悪影響が拡大しないよう配慮したものとみられる。聯合ニュースは李首相が「司法部は法的判断をする機関で、司法部の判断に政府が介入しないことが民主主義の根源。日本政府の指導者たちもそれが分からないはずがない」とコメントしていることを伝えた。

 大法院判決に触れる場合には日本政府としても、もともとの問題の発端が侵略戦争を行い、強制的に朝鮮半島から兵員や労働者を動員してきたことへの歴史への配慮を踏まえた言葉を添え、問題点の指摘を行うことが常識だろう。

 日本共産党の志位和夫委員長は「裁判上の訴求権について認めなかった(2007年4月27日の)日本の最高裁判決でも『(個人の)請求権を実体的に消滅させることまでを意味するものではない』とし『任意の自発的な対応をすることは妨げられない』と指摘している。ここが重要です。だから西松建設のような和解も成立したわけです」と任意の自発的な和解をすることが大事だと要請した。西松建設は被害者との間で和解を成立させ、被害者に謝罪したうえで和解金を支払った。(編集担当:森高龍二)