【平成の長崎】建造中の豪華客船「ダイヤモンド・プリンセス」炎上

平成14(2002)年

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 2002年10月1日午後5時50分ごろ、三菱重工長崎造船所(長崎市飽の浦町)向島岸壁で建造中の世界最大級の豪華客船「ダイヤモンド・プリンセス」(113.000トン)から出火、船体が激しく炎上した。出火当時、船内で作業中だった約千人の従業員は全員避難して無事。2日未明までの消火活動で火勢は衰え、鎮圧状態に向かっている。
 三菱重工長崎造船所によると、火元は14階層の5階部分に当たる「第5デッキ第3ゾーン」で、船体のほぼ中央部。関係者によると、作業員が客室に充満している煙を発見し、消火しようとしたが間に合わなかったという。
 出火当時、約千人の従業員が残業で船内の内装工事などをしていたが、船内放送などで誘導されて無事避難した。
 火は1日深夜に最上階の船橋に達し、炎と黒煙が激しく立ち上った。船内は煙が充満し、断続的に小さな爆発が起きたもようだ。
 長崎海上保安部は対策本部を設置。第七管区海上保安部(北九州市)は巡視船「はかた」など計8隻を派遣。長崎市消防局は3次出動で計34台の消防車と消防艇を出し、海陸から消火活動に当たった。
 ダイヤモンド・プリンセスは、三菱重工長崎造船所が英国の海運会社、P&Oプリンセス・クルーズ社から受注した世界最大級の二隻の豪華客船のうちの1隻。約113.000トン、全長290.0メートル、幅37.5メートル、高さ54.0メートル。客室は1337室で、旅客数は最大で3100人。
 今年5月25日に進水式を終え、内装などの工事をしていた。引き渡しは当初2,003年7月だったが、同クルーズ社の要請で1カ月―1カ月半早めに引き渡す予定になっていた。
(平成14年10月2日付長崎新聞より)
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【平成の長崎】は長崎県内の平成30年間を写真で振り返る特別企画です。

船橋付近が爆発、炎上する世界最大級の豪華客船「ダイヤモンド・プリンセス」。長崎市消防局などが陸と海から消火活動に当たった=長崎港