【MLB】8回零封&17打者連続アウト 前田健太の圧巻投球がド軍の今季最高登板に選出

ドジャース・前田健太【写真:Getty Images】

ドジャース公式ブログが「ゲームスコア」で先発登板のトップ10選出

 ワールドシリーズでレッドソックスに敗れ、惜しくも悲願の世界一には届かなかったものの、今季もドジャースでフル稼働した前田健太投手。シーズン前半は先発ローテーションを守り、終盤からは本職ではないセットアッパーとしてチームに貢献。39試合登板(20先発)で8勝10敗5ホールド2セーブ、防御率3.81の成績を残した。そして、5月17日(日本時間18日)の敵地マーリンズ戦での投球が、今季のドジャース162試合で最高の先発登板だったと地元メディアから称えられている。

「トップ10:2018年ドジャース最高の先発登板」とのタイトルで特集を掲載したのは、ドジャースの公式ブログ「ドジャース・インサイダー」。セイバーメトリクスで先発投手の投球を評価する指標「ゲームスコア」の数字からトップ10を選出している。「ゲームスコア」は50ポイントからスタートし、アウト1つで1点、5回以降は1イニング投げきって2点、奪三振1つで1点、被安打1でマイナス2点、自責1でマイナス4点、自責以外の失点1でマイナス2点、四球1つでマイナス1点として、算出する。

 今季ドジャースで1位となった前田のパドレス戦での登板は、ゲームスコア86をマーク。8回2安打無四球無失点8奪三振という投球内容で3勝目を挙げていた。

「この日の登板は2018年のドジャース先発投手の中で最高のパフォーマンス」

 寸評では「その日の前日が最悪だった。5月16日(同17日)、ドジャースは5-6でマイアミに負け、16勝26敗でシーズン最悪となる借金10となった。ドジャースは6連敗で、10試合で9敗していた」と当時のチーム状態が最悪だったことに触れつつ、「追い上げる必要があり、5月17日にジャスティン・ターナーが見せた。左手首の怪我から復帰したばかりで、シーズン3試合目の出場となったが、ドジャースの三塁手は5打点で7-0の勝利に導いた」と試合結果を紹介。そして、この試合でターナーと共にもう1人の主役となった前田の投球を称えている。

「この日のターナーは素晴らしかったが、この日の登板は2018年のドジャース先発投手の中で最高のパフォーマンスであり、それが後押しにもなった。ケンタ・マエダは8イニングにわたりマーリンズを抑え、17人連続でアウトにした。マーリンズは2回にデレク・ディートリックが1死から二塁打を打ったが、得点圏に打者を出したのは8イニングでこの1度だけだった。マエダの好投は2018年ドジャースの先発投手で最高のゲームスコアである86を記録した」

 ドジャースには、メジャー屈指の左腕カーショー、驚異のルーキー右腕ビューラーといった実力者がいるが、この試合の前田の投球は今季最高のゲームスコアを叩き出した。前田は7回3安打1四球無失点9奪三振の6月25日(同26日)カブス戦でゲームスコア79、6回2/3を2被安打4四球無失点12奪三振の5月23日(同24日)ロッキーズ戦ではゲームスコア78を記録しており、この2試合も9位、10位でトップ10にそれぞれランクインしている。

 なお、2位タイは9月14日(同15日)のカージナルス戦でビューラー、3月30日(同31日)のジャイアンツ戦でウッドがマークしたゲームスコア85、4位タイは10月5日(同6日)のブレーブス戦、4月15日(同16日)のダイヤモンドバック戦でいずれもカーショーが記録したゲームスコア81だったという。

 前田については、ドジャースのアンドリュー・フリードマン編成本部長が来季の先発ローテーション復帰を明言している。再び本職で結果を残したいところだ。(Full-Count編集部)

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