東北鉄連、新日鉄住金釜石など見学 釜石復興スタジアムも

 東北鉄鋼販売業連合会(会長・鎌田晃彦東鋼産業社長)はこのほど、岩手県釜石市を訪問し工場見学会を開催。総勢23人が参加し、新日鉄住金東北支店の藤井武釜石営業所長が案内役を務め、新日鉄住金釜石製鉄所(所長・米田寛氏)をはじめ釜石鵜住居復興スタジアムや橋野鉄鉱山を見学した。

 釜石製鉄所では、米田所長が歓迎の挨拶を行い「釜石製鉄所は1886年創業し、132年の歴史をもってこの地で鉄を作っている。現在は線材、電力エネルギー事業の二本立てで所員一丸となってものづくりに精進している。時間の許す限り施設を見ていただき、釜石のファンになってほしい」と述べた。

 その後、製鉄所の概要説明および同所から母材供給を受け亜鉛めっき鉄線を製造するガルバート・ジャパンの製品説明を受けた後、線材工場に移動。同所総務部総務室の日野雅章主査の案内の下、ビレット加熱から圧延、冷却などを経て需要家の要求品質に応じて造り込まれた高品質線材の製造工程を見学した。

 このあと一行は、来年開催される「ラグビーワールドカップ(RWC)2019日本大会」の試合会場の一つとして整備が進められ、8月に完成した釜石鵜住居復興スタジアムに立ち寄り、次いで現存する日本最古の洋式高炉跡で2015年に世界遺産に登録された橋野鉄鉱山を見学した。

 夜の懇親会では鎌田会長が総括し「今日は日本の近代製鉄業発祥の地である釜石を1日かけて勉強した。1社単独ではなかなか難しく、東北鉄連ならではの企画だったと思う。今後も会員に役立つ研修・勉強会を立案していきたい」と述べた。

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