水野ねじ 「songwriter」高円寺の地べたに寝そべっていた音楽を信じた男の生活が見え、決してサブカルではないリアルなポップ感が見える

高円寺くささが独特なブルースによって切り取られた水野ねじ待望のファーストアルバムが遂に完成。エンジニアと共同プロデュースにカミイショータを迎えた今作は鈴木秋則(センチメンタルバス)、飯田裕(SEBASTIAN X)、しずくだうみ等多数のゲストミュージシャンが参加しており、普段の弾き方りとはまた違う印象となる2010年代のポップなバンドサウンドへと進化を遂げたアルバムとなっている。PVにもなった⑧「しおかぜに乗って」は軽快なギターサウンドと独特な存在感が光るシンセサイザーに唄が“乗って”気持ちが駆け抜けていく、正に名曲と呼べる1曲に仕上げている。他にも別ベクトルな唄たちが詰まっておりファーストアルバムにしてベストと呼べる1枚だ。その背景には今まで高円寺の地べたに寝そべっていた音楽を信じた男の生活が見え、決してサブカルではないリアルなポップ感が見える。これからの活動にも期待大な水野ねじに注目です。(新宿LOFT:矢野全興)

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