【MLB】大谷翔平、新人王なるか 13日発表、アンドゥハーと一騎打ち「間もなく判明」

エンゼルス・大谷翔平【写真:AP】

誰も真似できない二刀流か、「従来のタイプの候補者」か…地元紙も大注目

 メジャーリーグの新人王の発表が、いよいよ12日(日本時間13日)に迫ってきた。ア・リーグでは、ベーブ・ルース以来100年ぶりとなる本格的な二刀流でメジャーを驚かせたエンゼルスの大谷翔平投手が最終候補に入っている。受賞が有力との声が挙がる中、ヤンキースのミゲル・アンドゥハー内野手も新人離れした成績を残しており、この2人の“一騎打ち”と見られている。

 すでに、全米野球記者協会(BBWAA)の記者による投票は終わっているが、果たしてどちらが受賞するのか。地元メディアも「間もなく判明する」と注目している。

 大谷は今季、投手として10試合に投げて、4勝2敗、防御率3.31、打者として104試合に出場し、打率.285、22本塁打、61打点、OPS(出塁率+長打率).925、10盗塁の好成績をマーク。一方、アンドゥハーは名門ヤンキースの三塁レギュラーとして、149試合出場で打率.297、27本塁打、92打点、OPS.855の成績を残した。シーズンを通じて名門ヤンキースのレギュラーを守り、100勝を挙げてのプレーオフ進出に大きく貢献。ア・リーグの新人最多タイ記録となる47二塁打を放つなど、通常のシーズンであれば、文句なしで新人王に輝く活躍だった。

 ただ、相手が新人王争いで前例のない二刀流の大谷ということで、意見は割れている。大谷は誰も真似できない二刀流でシーズン序盤に衝撃を残したものの、その後、肘の故障で一時離脱。それでも、復帰後は打者として圧巻のパフォーマンスを見せ、再び周囲の度肝を抜いた。まさに歴史的な存在と言える大谷を推す声が強くなってきているが、離脱期間があったことについて投票権を持つ記者がどう考えたかで、結果は変わってきそうだ。

「オオタニは投手としても打者としてもフルタイムでプレーできなかったため…」

 地元紙「オレンジ・カウンティー・レジスター」は「エンゼルスのショウヘイ・オオタニは月曜日に『ア・リーグ新人王受賞』を実現させる可能性がある」との見出しで特集。その中で「ショウヘイ・オオタニ、そしてエンゼルスファンにとって、かつては既定の結論のようだった(ア・リーグ新人王)受賞が実際に彼の手に渡るのかどうかが、間もなく判明することになる」と伝えている。

 ポイントに挙げてるのが、やはり故障による離脱。「シーズン開幕時点では、オオタニは有力候補とみなされていたけれども、肘の怪我により彼は投手として51回2/3登板のみに留まることを余儀なくされた。それにより、(二刀流の大谷とは異なる)従来のタイプの候補者たちにチャンスを与えることになった」。開幕当初の活躍を続けていれば新人王は確実だったが、投手としての出場機会が伸びなかったことで、アンドゥハーやもう1人の最終候補グレイバー・トーレスにも芽が出てきたとしている。

「オオタニはメジャーリーグ史上初となる、20本塁打と50奪三振を達成した選手となった。オオタニは投手としても打者としてもフルタイムでプレーできなかったため、打者としてフルシーズン貢献したアンドゥハーとは互角に渡り合っていないという意見もいくつかある」

 記事では、ライバル有利の声があることも認めつつ、アンドゥハーの守備が「平均以下」であることも指摘。どちらが受賞するのか、やはり蓋を開けてみないと分からない。(Full-Count編集部)

© 株式会社Creative2