環境問題にも熱意 元知事・岡崎洋さん遺稿集が発行

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 今年3月に亡くなった元知事・岡崎洋さん=享年(86)=の遺稿集「行くに径(こみち)に由(よ)らず」が発行された。岡崎さんが新聞や雑誌に寄稿した随筆や、知事時代も熱心に取り組んだ環境をテーマにした講演録など30編余りを収録。仕事に対して真摯(しんし)に取り組んだ姿と、地元・神奈川に寄せていた深い愛着が浮かび上がる。

 遺稿集は「『岡崎洋 遺稿集』編集委員会」が原稿を選び、岡崎さんが1990年に設立した一般財団法人地球・人間環境フォーラム(東京)が発行した。

 旧大蔵省、旧環境庁時代に公害問題に携わったことや、環境教育の提案など、岡崎さんが環境問題を幅広い視点からとらえていたことが読み取れる。また、95年の知事就任あいさつで語った「毎日毎日の仕事を堂々と王道を通り、真正面から取り組んでいく人が公務員としてすばらしい人」という言葉からは、仕事への信念も垣間見える。

 公人としてだけではなく、子ども時代の海水浴の思い出や、旧制湘南中学校(現・県立湘南高校)での日々などもつづられている。生涯の大半を藤沢で暮らし、「湘南の春秋は、私のゆりかごであった」と記すなど、ふるさとへの思いが伝わる。2005年に落雷事故で亡くなった妻の昌子さんと長女の晴子さんをしのび、心中を吐露した一文も収録。知事や官僚といった立場から離れた、家庭人としての岡崎さんの顔も見ることができる。

 遺稿集の問い合わせは、同フォーラム電話03(5825)9735。ホームページはhttps://www.gef.or.jp/

岡崎さんの遺稿集「行くに径に由らず」の表紙