FA向け機器製造のSUS、北海道に顧客サポート拠点 5億円投じ、自動車関連企業開拓

 FA向け機器製品および機械装置の製造販売を手掛けるSUS(本社・静岡市駿河区、社長・石田保夫氏)は12日、北海道苫小牧市に顧客サポート拠点「iDshop北海道」を開設すると発表した。営業や製造担当者を駐在させるだけでなく、ショールームや主力製品の在庫機能も持たせ、北海道エリアの自動車関連企業などへの顧客サポート力を強化する。

 「iDshop北海道」は苫東工業団地内に建設予定で、敷地面積約3700平方メートルに延べ床面積約1585平方メートルの建屋を1棟建設する。すでに着工しており、来年4月26日に竣工する見通し。総工費は約5億円。

 SUSは、軽量で組み立てが容易なアルミフレームを主力製品とし、顧客の生産現場づくりをサポートしている。特に自動車産業での採用が多く、自動化や省力化などの取り組みに活用されている。北海道では「北海道自動車産業集積促進アクションプラン」など自動車産業の成長に向けた活動が活発化しているため、需要を捕捉するために拠点開設を決めた。拠点開設後は、仙台拠点が担っていた北海道エリアを担当する。

 またSUSは主に工場で使用されてきた主力製品「アルミパイプ構造材GF」の個人向け販売を昨年から本格化。製造業だけでなく一般住宅や農業分野などさまざまな分野での活用を目指している。こうした一般向け製品の供給・フォローの重要拠点に北海道拠点を位置づけ、コンシューマ市場への参入を加速させる考え。

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