フィリーズがハーパー獲得のためにサンタナの放出を検討か

MLBネットワークのケン・ローゼンタールによると、ブライス・ハーパーの獲得を目指しているフィリーズは、昨オフに3年6000万ドルの契約を結んだばかりのカルロス・サンタナをトレードで放出することを検討しているようだ。フィリーズがサンタナを放出すれば、正左翼手のリーズ・ホスキンスが一塁に回り、ハーパーのために外野を1枠空けることができる。

ローゼンタールによると、フィリーズは今季34本塁打を放ったホスキンスを一塁に戻したいと考えている。サンタナが加入したこともあり、今季は主にレフトを守ったホスキンスだが、レフトでの守備防御点はなんと-24。守備範囲が狭かっただけでなく、ミスの多さや肩の弱さも目立ち、チームの大きな穴となっていた。ホスキンスを本職の一塁に戻したいと考えるのは当然の流れと言えるだろう。

ホスキンスを一塁に戻す際の障壁となるサンタナを他球団へトレードしてしまえば、フィリーズはホスキンスを一塁に戻してハーパーのポジションを空けることができるだけでなく、ハーパー獲得のための資金的な余裕も生まれる。「サンタナ放出」はフィリーズにとってまさに一石二鳥のオプションなのである。

しかし、今季のサンタナは昨季を上回る24本塁打&86打点をマークし、リーグ2位の110四球を選んだとはいえ、打率.229は自己ワースト。まだ2年3500万ドルほどの契約が残っていることを考えると、フィリーズが年俸の一部を負担しなければトレードは成立しないだろう。

サンタナを三塁に回すという選択肢も考えられるが、その場合は正三塁手のマイケル・フランコの放出が必要になるし、サンタナを一塁に残したままハーパーを獲得するのであれば、今季17本塁打の若手外野手、ニック・ウィリアムスの出場機会を犠牲にすることになってしまう。また、サンタナを三塁に回すとなると、今度は三塁が大きな穴となり、ホスキンスを一塁に戻すメリットを相殺してしまう恐れもある。ハーパー獲得に向けて、フィリーズはこの難しい「パズル」を解く必要がありそうだ。

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