フジクラ・ダイヤケーブル、新ケーブル劣化診断装置を外販

 産業用電線大手メーカーのフジクラ・ダイヤケーブル(本社・東京都中央区、社長・久下忠利氏)はトヨタ自動車と共同開発した高圧ケーブルの劣化診断装置の外販を始めたと発表した。

 ケーブルの外皮であるシースの電気絶縁性能を測定するもの。通電状態でも電気絶縁の不良場所を特定できる。稼働率の高い工場でも操業しながらケーブルの診断ができ、突発的な停電事故の防止に貢献する。

 共同開発した「LILIA―150T」は装置の設計や製作をフジクラ・ダイヤケーブルが、性能評価や実証試験をトヨタ自動車がそれぞれ担当した。すでに同社では事業拠点に導入し保全効率を向上。工場の安定操業に役立てている。

 通電状態でもシースの絶縁不良点を測定できるほか、電源部・測定部・交流接地部が一体型で持ち運びができるコンパクト設計も特長となっている。

 フジクラ・ダイヤケーブルでは工場を持つメーカーなどを販売先として想定。装置の販売だけでなく、測定や適切なケーブルの交換を含めたサービスの展開も視野に入れている。

© 株式会社鉄鋼新聞社