長崎大が坂本キャンパスに12月着工を目指す感染症研究施設「バイオセーフティーレベル4(BSL4)」を巡り、長崎県内の経済・医療16団体は11月13日、施設を早期に整備し、世界最高水準の安全性を実現するよう長崎大に求めた。
同施設は致死率の高いエボラ出血熱などの病原体を扱う。要望書は長崎経済同友会や長崎県医師会などの連名で、施設設置により「新たな事業創出につながる」と指摘。国内外からの訪問客増加に伴う感染症リスクに「迅速かつ的確に対応できる」としている。施設には「地域との信頼関係構築」が必要だと強調し「可能な限りの情報公開や双方向のコミュニケーション」も求めている。
長崎経済同友会の坂井俊之代表幹事らが長崎市文教町の長崎大を訪ねた。河野茂学長に要望書を手渡し坂井代表幹事は「人口減少が激しい長崎で経済効果が期待できる」と述べた。河野学長は「地域住民に賛成や反対、さまざまな意見があるのは承知している。今回の強いご要望を踏まえてしっかりと対応したい」と応じた。