最高の左腕に贈られるウォーレン・スパーン賞にスネルが選出

各リーグで最高の投手に贈られるサイ・ヤング賞の受賞者は、日本時間11月15日に発表される予定だが、その発表に先駆けて最高の左腕に贈られるウォーレン・スパーン賞の受賞者が発表された。左腕歴代最多の363勝をマークした名投手の名を冠したこの賞は、優れた左腕を称えるために1998年に設立。今季の受賞者には、サイ・ヤング賞の最終候補者の1人となっているブレイク・スネル(レイズ)が選出された。

今季がメジャー3年目のシーズンとなったスネルは、以前からエース級と評価されていた才能をフルに開花させ、メジャー最多の21勝、ア・リーグベストの防御率1.89をマーク。被打率.176、被長打率.277、勝率.808、WHIP0.98はいずれも規定投球回をクリアした左腕のなかでベストの数字であり、180回2/3を投げて221個の三振を奪い、自身初のオールスター・ゲームにも選出された。

前半戦を12勝5敗、防御率2.27という好成績で終えたスネルは、後半戦に入ると前半戦以上に素晴らしいパフォーマンスを見せるようになり、8月は5先発で4勝0敗、防御率1.04、9月は6先発で5勝0敗、防御率1.26という圧巻のピッチング。2ヶ月連続で月間最優秀投手に選出され、最多勝と最優秀防御率の二冠に輝いた。左肩の疲労により戦列を離れた時期があったため、投球イニング数に物足りなさは残るものの、残した成績自体は抜群であり、サイ・ヤング賞の筆頭候補に挙げる声も多い。

なお、当然ながらスネルがウォーレン・スパーン賞を受賞するのは今回が初めて。現役選手ではクレイトン・カーショウ(ドジャース)が昨季を含めて歴代最多タイとなる4度(2011年、2013年、2014年、2017年)受賞しているほか、CCサバシア(ヤンキース)が3度(2007年、2008年、2009年)、デービッド・プライス(レッドソックス:2010年)、ジオ・ゴンザレス(フリーエージェント:2012年)、ダラス・カイケル(フリーエージェント:2015年)、ジョン・レスター(カブス:2016年)が各1度受賞している。

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