WOMCADOLE - 観る者を圧倒する熱量と勢いのあるWOMCADOLEが2nd single『ライター』をリリース!

「俺らの戦場に似合うというかフィールドなんです、ライブハウスって」

──最近の近況をお聞かせください。

樋口(Vo/Gt):11/28に2nd singleを出すのですが、やっぱり毎回最高新記録を作れている感があって。ライブも日々更新している感があるので進化しているバンドだと思います!

──滋賀から東京に通うのには慣れましたか。

古澤(Gt):慣れたのですが、九州とか東北とか色んな地方に行くじゃないですか。そのせいか滋賀と東京との間が短く感じてきました。色んな所に行くので、どこに行っても人がいて建物があって、同じ景色を見ている感はあるのですが、ライブハウスに行くと「ああ来たな」という感じがあります。

──11/28にリリースします2nd singleについてお伺いしたいのですが、『ライター』

を作ったきっかけを教えてください。

樋口3月にフルアルバムを出したのですが、そのツアー「己の心に吠えろよツアー」で“各々”のライブハウスと戦って。戦いを経てみて俺らの戦場に似合うというか。フィールドなんです、ライブハウスって。それで反撃の拳みたいな曲を書きたいなとなって。「ライター」は自分のケツを叩き直してもう一回火を起こそうぜという曲です。

──“頑張れ”とか“立ち上がれ”みたいなワードはないけど、歌詞の世界観が背中を押してくれる応援ソングに感じます。またライブと直結している感じを受けますね。

安田( Dr):間違いないです。前のツアーでのアンサーソングになったのが大きいですね。

──1、2曲目は熱いイメージで、3曲目の「ノスタルジックアパート」はセンチメンタルなバラード調に感じますが3曲の曲作りはどの様にしたのでしょうか。

樋口「ライター」と「追想」はイメージカラーで言うと赤なのですが、「ノスタルジックアパート」は黄ばんだ白というかアパートの壁みたいな感じです。純粋に曲を書いていたら、本当にタバコのヤニくさい感じのノスタルジックな感じの曲が出来て。風景を思い浮かぶような曲は沢山あるのですが、匂いを感じる曲は初めてで。ソウルバラードになりました。

──3曲目の「ノスタルジックアパート」は温かみがありつつ、どこか寂しさも感じましたが、この曲はノンフィクションですか?

樋口実話ではないです。自分の頭の中で映画を作っていてオープニングテーマや劇中歌を勝手に作るのですが、その延長線上で出来た曲ですね。

──匂いもですが景色も浮かびますね。今回の曲は最近できた曲ですか?

古澤:ツアーが終わって「さあ作ろう」となった時に割とポンポンと出来ました。

──1、2曲目はライブの画が浮かびますけど、「ノスタルジックアパート」でガラッと雰囲気が変わりますね。

古澤:結構アレンジも今まで使わなかったストリングスの音やバイオリンを入れてみて、よりノスタルジック感を意識してアレンジをしました。

樋口もともとプリプロの時点ではバンドサウンドのみだったのですが、レコーディングを地元の楽器屋でやっていた時に「いいアイデアがある!」となって。夜な夜なストリングスやバイオリンを入れたら、「めっちゃいいやん!」となって。

──WOMCADOLEの楽曲にストリングスを入れるのは意外に感じました。

古澤:WOMDADOLEのシングルの傾向は、1枚目のシングルに収録されている3曲たちから各楽曲ごとに違う路線でした。今回のシングルは、「ライター」は今まで通りのWOMCADOLE、2曲目「追想」は自分たちのルーツを掘り下げてやってみようと出来た曲で、3曲目は樋口が持ってきたものを素直に感じ取った上で、アレンジして出来た曲なんです。「アオキハルヘ」は「ライター」、「人間なんです」は「追想」。「69」は「ノスタルジックアパート」というようにマッチしていて、割と持ってきたままだったので。シングルにそういった傾向があるのかなと思いつつ、「ノスタルジックアパート」が上手くハマってくれたのは良かったですね。

──特に「ノスタルジックアパート」がどのようにしてライブで表現されるのかが楽しみです。

古澤:バンドがセットリストの中でバラードを入れると崩れることが多いじゃないですか。メンタル的な部分で。でもこの前ライブで1回やってみて意外とハマったので、ツアーに向けてできたらいいなって。

──先ほど「アオキハルヘ」と通じるところがあると仰ってましたが、シングルの曲順で意識したところはありますか。

古澤:樋口の中で作っていく上でパズルのピースがハマった感じですね。メンバーで話す時も意見を大事にしたいので、樋口が3曲にしたいとなったら僕らも3曲でイメージがつきますし。

「常に命がけやっているのを欠かしたくなく」

──今回のシングルで、各プレイヤーとしてのこだわりを教えてください。

樋口大きな変化はなく、常に命がけでやっているというのは欠かしたくなくて、やるなら全力でやりたいです。

古澤:今回の3曲をまとめて、今までなじみがあるような、この歌詞だったらこのギターフレーズみたいなのがあるじゃないですか。そういうのを当て込んでみて、樋口が持ってきたものを聴いて自分の中でハマれば採用していたのですが、今回はもう少し踏み込んでみようというのがあって。前回のアルバムでもちょっと踏み込んでみたのですが、ちょっと納得いかないなっていうのが今聴くとあったりして。その時の気持ちよりも少し前進出来たかなというアレンジになってはいますね。歌をより強く、それに負けないくらいの印象さというか。そういうところを突き詰めて出来たところは今回実感が出来ました。

黒野(Ba):3曲とも同じこだわりっていうのはなくて、1曲目はどっしりフレーズを作って、2曲目だったらエロみだったり。3曲目はメロディアスでノスタルジックな感じで。1曲ずつ違う事を考えてやりました。

安田:僕も1曲ずつ変えているというか、「ライター」はWOMCADOLEの中でも王道な曲なので、自分の中でWOMCADOLEのドラムとしてのアプローチがあって。8ビートでサビがこうでみたいな。けどずっと同じことをやっていても面白くなくて。曲を聴いた時に、一瞬「おっ」「なんやこれ」みたいになって元に戻るみたいな。前のWOMCADOLEではしないようなこともしたし。「ノスタルジックアパート」のバンドインからAメロとかも、前の俺だったら無難に叩いているけど面白くないよなとか、かといって崩しすぎても曲が崩壊するからとか。曲によりけりですけど、違和感があるけどぱっと聴き違和感がないような。ドラマーとしてのエゴと、曲としての完成度をいい塩梅で突き詰めていった感じです。

古澤:未知な部分が沢山ある中で手探りではありますが、出来る範囲で自分らでちゃんとやるというのがあって。樋口のギター録りはギター陣で音を作ったり、ベースだったらテックの方がベーシストなのでリアンプ時にどういう狙いにするとか相談したり、リードギターは自分の感性を信じたりとか、ボーカル録りは樋口とスタッフやエンジニアさんで話し合ったりして。今までと変わらないのですが、ちょっとだけこだわれた所もあるので人に伝わりづらい所もあるかもですが、是非聴いていただけたらなと思います。

──レコーディングの思い出があったら聞かせてください。

樋口奈良って奈良の大仏があるのかわかんないんですけど、規模感がバグっているんですよ。飯の量とか。

安田:エンジニアさんが沢山ご飯を食べさせたい人なので「いっぱい食べなよ!」と言ってくれるのですが、量がすごいんですよ。しゃぶしゃぶとか食べに行くんですけど、牛と豚を25皿ずつみたいな。食べ終わってお腹がいっぱいになったなと思っていたらまた25皿でてくるみたいな(笑)。あと、ドラムを大阪で録る時に奈良のスタジオの機材を使いたかったのですが、僕が録る時に他で使用するから持ち出せなくて。どうしようとなった時にエンジニアさんが「じゃあ同じのがあればいいんでしょ」と言ってその場で調べて機材を買ってくれたり(笑)。

──ジャケットのこだわりを聞かせてください。

樋口今回はライブカメラマンに頼んでイメージだけ伝えて撮ってもらったのですが、お互いに戦う者同士バチバチに仕上げてもらいました。

──初回限定盤に今年の年始に行なったライブのDVDが付きますが、その時のライブはどんな印象でしたか。

樋口360度のライブは初めてなの、でフロアライブはやったことがありますが、すごく楽しかったです。是非やってみてください(笑)。

安田:ドラムなんて普段後ろに人がいないから恥ずかしいですよ。

古澤:うちのベースは目立ちたがり屋なので、ソロ廻しの時に一番目立つステージに行ったりと音止めてでも行くんですよ。

──そこは見所かもしれないですね。

安田:ボーカルもアンプの上登るし。

古澤:僕はこのライブの時に絶望的な体調だったので、いつもしない表情でより死ぬ気でやれたというか。映像も見たのですがなんか面白いなって。今までも映像を見ていたのですが、今回は出るとこ出て収まるとこ収まるみたいな。樋口のメッセージ性があってそれにリズム隊がいてサオのどっしり感があって、結構ボリュームのある1枚になったと思います。

「自主企画で新宿LOFTっていうのは踏み込みましたね」

──11月21日に『UNITED SHIGA』が開催されますね!

古澤:自主企画でLOFTというのは踏み込みましたね。東京が一番大きく、自分たちや他のバンドの企画でもLOFTはあんまり出た事がないので、どんな景色が見れるのか今からとても楽しみです。

──『UNITED SHIGA』をやるきっかけは何だったのでしょうか。

樋口滋賀を盛り上げたいとなって。滋賀のやんちゃな奴らとやりたくて。ゆくゆくはもっとでかいことしたいと思っています。

──出演するバンドは昔からの地元の仲間だったのですか?

古澤:「街人」は最近出来たバンドなんですけど、以前から樋口と「街人」のボーカルの仲が良くて。「街人」以外は昔から活動していたのですが、今まであんまり交わってこなかったんですよ。「climbglow」は対バンしていたのですが、「Rocket of the Bulldogs」や「街人」との対バンはやりそうでやっていませんでしたね。

安田:前から名前は知っていたけど、初めて対バンしたのは最近でした。

古澤:お客さんも被るようで被っていなくて。そういったとこも踏まえてこの4バンドにしようとなりました。

──ライブを何回か拝見しているのですが、すごく熱量があってボーカルの樋口さんが歌詞を崩すというか、「今」思っていることを伝えようとしているように感じました。

樋口お客さんの顔を見ると色々浮かんでくるんですよ。「これ言いてえ」みたいな。何かが沸々と湧き上がってくるんです。ソウルフルでいたいんですよ。

──WOMCADOLEにとってライブとはどんなものでしょうか。

樋口遊び場でもあり、戦いでもあり、夢と希望が詰まっているのがライブだと思うんですよ。ワンピースのルフィーみたいに主人公でいたいんですよ。ずっと4人とも。一本槍じゃなくていいんですよ。でも芯はど真ん中にあるのがWOMCADOLEだと思います。

──『UNITED SHIGA』が終わってすぐにリリースツアーに入りますね。

古澤:前回のツアーで行けなかった所をメインに東名阪も組み込んで。

安田:今からワクワクしてます。

古澤:毎回ツアー前は未知数なんですよ。全箇所2マンなんですけど、2マンでやる意味を感じますね。

樋口対決というかVS感! が好きなんです!(笑)

──ツアーが終わった後のWOMCADOLEはパワーアップしてそうですね。

古澤:磨かれるかと思います。

安田:「ライター」も前回のツアーを経ての曲なので、各々成長してどうなるのかと思っています。

樋口修行したら絶対必殺技生まれるんですよ。だから更なる曲を作り上げます。

「てめえの中の”ジャパニーズ一のロックバンド”になりたいです」

──今回の曲からもWOMCADOLEの野望や闘争心のようなものを感じられますが、今後どうなっていきたいですか?

樋口全部を仕留めたいです。“ジャパニーズ一のロックバンド”になりたくて。名前が知れ渡ることじゃなく、てめえの中の“ジャパニーズ一のロックバンド”になりたいです。

黒野:全てにおいて! ライブも! 人も! それこそ小さな仕草にすら! 水を飲む仕草にすら! 全てにおいてかっこよくなりたいです!

──それでは最後に読者に向けて一言ずつお願いします。

黒野:ライブに来てください。そこで全てがわかります!

安田:新曲の「ライター」を自分でも普段から聴いていても、客観的にテンション上がるというか、「やっていくぜ!」という曲が出来たので、『UNITED SHIGA』もリリースツアーも是非来てください。

古澤:3曲とも良い曲が出来たと思いますし、リリースツアーだけでなく『UNITED SHIGA』でも4バンドで沸騰させるというのが出来ると思うので是非来てください。

樋口ほんとに最高なものができました。ライブでも余計な考えは捨てて真っ裸で真っ向勝負のグーパンチをしましょう! ライブで待っています!

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