演歌歌手エドアルドが凱旋=「嬉しくて言葉にならない」=110周年ディナー・ショー、30日

新曲のカバー写真。エドアルドの股旅姿が当日見られるかも

 コロニアが産んだ初の伯人男性演歌歌手・エドアルドさん(34、プロダクションオーロラ所属)の「ブラジル日本移民110周年記念慈善ディナー・ショー」が、30日午後6時半から聖市文協多目的ホール(Rua Sao Joaquim, 381)で催される。里帰り公演は16年以来、2年振り。110周年記念祭典の最後の行事として華々しい閉幕となりそうだ。

 生後すぐ育ての親の日系家庭で育てられたエドアルドさん。5歳の頃、ふと耳にした「浪花節だよ人生は」で演歌に魅了され、12~26歳まで北川朗久氏に師事した。歌だけでなく日語、礼儀作法に至るまで厳しい稽古に耐えた。
 日本で演歌歌手としてプロデュースすることを夢見て26歳で義母ナツエさんと共に訪日。親子二人三脚で生計を立て、色々な下積みアルバイトを続け、ようやく念願がかなって15年にデビューを果たした。
 翌16年には日本全国有線音楽放送協会の「第49回日本有線大賞」の新人賞を受賞。今年8月には4枚目のシングル「じょんがらひとり旅」を発売し、NHK―BSプレミアム「新・BS日本のうた」などテレビ番組にも多数出演するなど、活躍の場を広げている注目の演歌歌手だ。
 本紙取材にエドアルドさんは、「11歳の時、文協で行われたカラオケ大会が僕の初舞台。プロとして再びここに来られる嬉しさは言葉にならない。自分は幸せものです」と謝意を滲ませた。
 「東京五輪迄に演歌歌手として大きく成長し、NHK紅白歌合戦に出るのが僕の一番の夢。日本とブラジル日本移民の誇りに思える、存在感のある歌手を目指して一生懸命頑張ります。どうか母国の皆様にも応援して支えて頂きたいと思います。どうぞ宜しくお願いします」と日語でメッセージを送った。
 ショーでは、デビュー曲「母きずな」から新曲まで10曲を披露。曲の合間に小話も挟みながら約1時間を予定。当日は、移民110周年記念祭典に寄付した篤志家に対して感謝状が贈呈される。参加費250レ。収益はブラジル日本文化福祉協会、サンパウロ日伯援護協会、救済会憩の園の3団体に寄付される。
 恩師・北川さんは「エドアルドは日本へ行って日本語がますます上手くなった。最近では人気のあった外国人演歌歌手もいなくなり、彼は貴重な存在」と活躍を喜び、「110周年の最後を飾る豪華ショー。申込みはお早めに」と参加を呼びかけた。
 今公演は日本移民110周年記念祭典委員会、ブラジル日本アマチュア歌謡連盟の共催。入場券は、文協、援協、憩の園で販売中。問合せは今本正美さん(11・3208・5519)、北川さん(11・97530・9683)まで。

今年もいよいよ紅白歌合戦!=エドアルドが晩に特別出演

来社した一行

 年末の風物詩、ブラジル日本アマチュア歌謡連盟(NAK、北川好美会長)主催「第24回ブラジル紅白歌合戦」が来月2日午前8時半から、文協大講堂(Rua Sao Joaquim, 381)で開催される。入場無料。
 今年は「移民船がもたらした日本の心の歌」がテーマ。移民船笠戸丸で歌われたと思われる歌や童謡唱歌を中心に、明治から平成まで年代を追って心に残る名曲の数々を50数人が歌い上げる。
 昼前からは野口泰在聖総領事や呉屋春美文協会長、菊地義治実行委員長、足立弘子援協事務局長夫人らの友情出演も。歌合戦終了後の午後6時から、演歌歌手・エドアルドさんが特別出演して全10曲を歌う予定。
 来社した北川朗久名誉会長、良美会長、菊地義治ブラジル日本移民110周年実行委員長は「明治の名曲『戦友』の替え歌で、老移民5人で歌う『老いたる開拓者の歌』など思い出深い曲が盛りだくさん。ぜひご来場下さい」と呼びかけた。
 問合せは北川さん(11・97530・9683)、岡崎さん(11・99654・1500)、永牟田さん(11・98431・50504)まで。

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