住友商事、ノルウェーの油井内器機販売会社に出資

 住友商事は欧州住友商事を通じて、ノルウェーの油井内機器開発販売会社「ターゲット・インターベンションAS(Target Intervention=TI)」に出資した。

 TI社は、2011年設立のベンチャー企業。油井・ガス井内部の温度や圧力を測定して生産性向上を図るソリューションを開発。昨年から実証を進めている。従来の石油・ガス採掘では油井に酸を注入して油層の浸透率を高め生産性を上げる。その際、地層条件、油層圧力、温度環境などの把握がカギとなる。

 TI社の開発した新たな機器システムでは、センサーで油井内部の温度や圧力などを測定しながら特定ゾーンを見極め、アプローチ精度を上げて効率的に生産が行える。また、従来法では難しかった箇所の破砕、油井の再採掘促進などにも寄与。油井内部の温度や圧力情報をデジタル化し、作業を機械化することで安全・安定的な操業も可能になる。

 住友商事は今中計のオイル&ガス分野において、先進技術の融合などで得意分野の長契やSCM(サプライ・チェーン・マネジメント)のメニュー高度化に注力している。

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