リケンCKJV、管継手の新工場建設 生産効率向上・納期対応力強化

 配管機器や伸銅品などの事業子会社を傘下に持つCKサンエツは14日、機器部品を手掛けるリケンと合弁関係にある継手製造子会社のリケンCKJV(本社・富山県高岡市)の新工場を建設すると発表した。トップジョイントと呼ばれるハウジング形の管継手の製造を既存工場から移管。組み立てや塗装などを一貫するラインを導入して、生産効率や納期対応力を高める。2019年8月の完成予定で、延べ床面積は約3千平方メートル。投資金額は約6億円となっている。

 現在同社では生産する品種や数量が拡大。その中で現有工場が手狭になりつつあることや、作業スペース・製造設備の点在で非効率な工程があることが課題となっている。新工場の建設を機に主力製品の一つであるトップジョイントの生産工程を集約。併せて生産移管後の空きスペースを活用して既存工場のレイアウトを変更し、トップジョイント以外の製品についても生産性を高める。

 新工場は「TOP工場」の名称でCKサンエツ傘下の配管機器・めっきメーカーであるシーケー金属(富山県高岡市)が購入した同社工場の隣接地に建設。トップジョイントの製造ラインに加えて配管機器の開発や品質管理に使う試験研究設備も収容し、その作業効率も高める。さらに工場廃材を完全密閉で保管するスペースを設けて、作業環境の改善も図る。

 CKサンエツの釣谷宏行社長は同日富山県高岡市で行われた決算会見で「別々の作業スペースや設備を集約することで一気通貫で製作できる。この集約によってトップジョイントの生産効率は1~2割アップできると見込んでいる」と話した。

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