日東精工、新型振動検査装置を開発 工具、金型などの破損検知

 工業用ファスナーメーカーの日東精工(本社・京都府綾部市、社長・材木正己氏)は14日、加工・組立工程における工具や製品の破損を検知する新型振動検査装置「KizMILII」を開発し、12月3日より販売を開始する、と発表した。

 同商品は、センサ部とコントローラ部から構成され、製造設備における工具・金型・各種部品、あるいは生産工程における各種製品に生じる振動を観測し、これらの劣化、破損を検知する装置。ユーザーのパソコンや外部機器に振動波形を取り込むことも可能。また、センサ部はねじ込み固定式となっているため、振動を検出したい箇所や治具などに容易に取り付けることができる。

 自動車・家電をはじめとした加工・組立工場では、製品の多様化に伴い製造設備の高度化・複雑化が進み、そこに取り付けられた部品や工具・金型などの劣化・破損を発見することが難しくなっている。日東精工は2004年に振動検査装置「KizMIL」を発売以来、加工や組立工程などの製造現場における工具や製品の破損検知において高い評価を得ており、今回の開発した新型はチャンネル数を拡張するなど機能を充実させた。同社は「KizMILII」について、自動車業界をはじめ、加工・組立装置を有する業界に、年20台の販売を目標としている。

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