ハーパーのナショナルズ残留は消滅? フィリーズ最有力か

ブライス・ハーパーがナショナルズで過ごす時間はもう終わってしまったのかもしれない。レギュラーシーズン最終日にナショナルズから10年総額3億ドルの大型契約をオファーされていたことが報じられたハーパーだが、それ以上の大型契約を望むハーパーは当然のようにそれを拒否。その後、ハーパー側からナショナルズへの希望条件の提示はなく、USAトゥデイのボブ・ナイチンゲールは、その事実がハーパーのナショナルズ残留の可能性が消滅したことの証であると伝えている。ナイチンゲールはハーパーの移籍先としてフィリーズが最有力候補であると考えているようだ。

ナイチンゲールは、ハーパーが総額4億ドル以上の12~13年契約を希望していると伝えている。ナショナルズはハーパーの引き留め以外にも、先発投手と捕手の補強を目指しており、ハーパーにこれだけの金額を支払ってしまうと他の補強ができなくなってしまう。パトリック・コービンやダラス・カイケルといった大物左腕、ヤスマニ・グランダルやJ.T.リアルミュートといった有力捕手の獲得に動く可能性があることが報じられているナショナルズだが、これらの選手の獲得に動くのであれば、ハーパーが希望する条件での再契約は不可能であるというのがナイチンゲールの見解だ。

そして、ナイチンゲールはハーパーの移籍先としてフィリーズを最有力候補に挙げている。フィリーズにはハーパーを獲得するだけの資金力があり、また、フィリーズが大金を費やしてでも戦力補強をしたい、今勝てるチームを作りたい、という姿勢を鮮明にしていることがその理由だ。ナイチンゲールはフィリーズがハーパーの希望条件を受け入れるだけの資金力を有していると伝えており、ハーパーがフィリーズと契約しなければ驚きであるとまで語っている。ハーパーの代理人を務めるスコット・ボラスはフィリーズの筆頭オーナーであるジョン・ミドルトンと親しい関係にあることが知られており、そのあたりの事情もフィリーズを最有力候補に挙げる理由になっているようだ。

ナイチンゲールは、再建途中ながらチームの核としてハーパーを欲しているホワイトソックスがハーパー獲得に注力する可能性を否定しておらず、この2球団を中心に総額4億ドル規模での争奪戦が繰り広げられることになるのではないだろうか。

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