【日米野球】MLB選抜の球宴三塁手、広島田中の遊撃守備を絶賛「センスいい」「気に入った」

自慢の守備力でMLB選抜チームの内野手も感心させた侍ジャパン・田中広輔【写真:Getty Images】

日米野球出場のスアレスが称賛「自分はタナカがとても気に入った」、本人も「ビックリ」

 野球日本代表「侍ジャパン」とMLBオールスターチームが戦う「2018日米野球」で来日したエウヘニオ・スアレス内野手(レッズ)。今季メジャー5年目を終えた27歳三塁手は「今回の日米野球に参加して本当に良かった。日本のトップチームと対戦できたことはいい経験になったし、日本のファンに大歓迎してもらった。それにしても、侍ジャパンはレベルが高いと思う」と振り返った。

 今季は打率.283、34本塁打、104打点という打撃はもちろん、正三塁手としてチームに貢献。自身初のオールスター出場も果たしたスアレスは、試合中は自然と内野手の守備に目が向いていたという。その中でも目を惹いたのが、侍ジャパンで遊撃を守った田中広輔(広島)だったという。

「遊撃のタナカはセンスがいいと思う。目立たないかもしれないけど、打球への1歩目の反応だったり、捕ってから送球までの動きだったり。自分は元々ショートを守っていたから、二遊間や三塁手の動きには、とても興味があるんだ。侍ジャパンはいろいろな内野手を試しているようだったけど、自分はタナカがとても気に入ったよ」

 スアレスの評価を聞き、「ホントですか? うれしいですし、ビックリです」と驚きの表情を浮かべた田中広自身も、メジャーの守備に熱視線を送り、大いなる刺激を受けた。

田中広はMLB内野陣から刺激「ちょうどいい感じで力が抜けている」

「動きの発想というかアイディアというか。そういうのが、日本の型にはめたものと違って、すごく楽しい守備をしているなって思います。でも、その中でもしっかり股を割って捕ったりしていますし、細かいところで球際に強かったり、捕った後のスピードとか強さであったり、すごいなって思います」

 海外の選手、特に中南米出身のラテン選手の守備は、打球の正面に入って捕球するように教えられる日本人の目には、時として「いい加減」と映ることもあるが、それは自由な発想の下に生まれる動き。だからこそ、見る者を沸かせるビッグプレーやスーパープレーが飛び出す。

 田中広は「“いい加減”っていうのが、適当っていうことじゃなくて、ちょうどいい感じで力が抜けているっていうことなんですよね。そういうのは、僕も心掛けていきたいと思います」と話し、既成の枠から飛び出した守備を目指しながら、さらなる成長を誓った。

 侍ジャパンではすっかり常連となった田中広だが、今回メンバー入りした源田壮亮(西武)をはじめ若手遊撃手の成長が著しい。2019年のプレミア12、2020年の東京五輪で侍ジャパンの一員として戦うためにも、選手として成長と進化をし続けたい。(Full-Count編集部)

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