ココ・シャネルの作品も、着物「リファッション」の魅力

NJの博物館で展示会

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山本耀司(75)製作のドレス(1995年)。高級な帯に使われる布地を伸縮性のある黒の布地で結んだデザインが対照的(photo: The Kyoto Costume Institute)

 日本の着物からアイデアを得た衣装などを展示する「Kimono Refashioned: 1870s-Now!」が1月6日まで、ニュージャージー州のニューアーク博物館で開催されている。公益財団法人、京都服飾文化研究財団(KCI)に収蔵されたドレスや着物、帯などの衣装作品の他、掛け軸や浮世絵など62作品を展示。19世紀後半から現代までの、日本と西欧の文化の融合がうかがえる。

江戸時代後期の「小袖」にアイデアを得て竹や梅、鶴の柄を入れたクリスチャン・ルブタン(55)作のショートブーツ(2017年)(photo: The Kyoto Costume Institute)

 展示室に入るとまず目に入るのが、襟元が立ち上がり、スカートの後ろが膨らんだ19世紀の英国風のドレス。藤や菊、牡丹の柄をあしらった着物の布地が使われ、まさに和洋折衷を感じさせる。

 コルセットを取り除くことを提案したフランスのデザイナー、ポール・ポワレ(1879〜1944年)が「羽織」に触発されシルクの縮緬を使って作ったドレスや、高級ブランドのシャネルを創業したココ・シャネル(1883〜1971年)が1927年に製作した、金襴に菊の柄が施されたイブニングコートなども展示されている。

天池合繊の「天女の羽衣」を日本の伝統技術「絞り」を使ってデザインしたドレス。オランダのデザイナー、イリス・ヴァン・ヘルペン(34)製作(2016年)(photo: The Kyoto Costume Institute)

 日本人デザイナーによる斬新な作品もある。三宅一生(80)が中心となり作ったドレスはたたむと模様になり不思議。アーチ状の模様が大胆なドレスは川久保玲(76)製作だ。他にも漫画家、手塚治虫(1928〜89年)の作品を取り入れたTシャツや、日本漫画で使われた擬音語・擬態語を全面にあしらったスーツなどもあり退屈させない。

 同美術館のキュレーター、キャサリン・アン・ポールさんは同展の共同キュレーターも務めた。着物の魅力を「特有の要素が多数散りばめられているにもかかわらず、バランスが取れているところ」と話す。デザイナーそれぞれの個性を見て楽しむだけでなく、日本人にとっては着物文化を見つめ直し、新たな発見もできそうだ。

ポールさん(photo: Yuriko Anzai / 本紙)