宮蘭フェリーダイヤ改編で八戸寄港効果くっきり

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 川崎近海汽船(東京)が10月6日から宮蘭フェリーのダイヤ改編を行ってから1カ月が経過した。三陸の高規格道路網の未供用対策として打ち出した八戸寄港が一定の評価を受け、ほぼ実績がなかった活牛輸送を取り込んだ。南下便のトラック輸送10月実績は、就航直後の7月実績から3倍増した。宮古発は反応が薄く、厳しさが続いている。

 今回の見直しでは、南下便の寄港地に八戸を加え、室蘭と宮古の出港時間を遅らせた。日曜日の室蘭発、月曜日の八戸・宮古発は運休するなどし、収支改善を目指している。

 ポイントとなる八戸寄港は、東北自動車道との組み合わせで仕向地への時短を図り、活牛など貨物の取り込みを狙った。苫小牧―八戸より料金も安く、競争力を持たせた。欠航を減らす目的もある。

 室蘭―八戸の10月実績は、トラックが349台、乗用車が47台、旅客が472人だった。室蘭―宮古が荒天で欠航になった日も、静穏度の高い室八のみ運航した日が2日あった。

 室蘭―宮古はトラックが164台、乗用車199台、旅客1005・5人。八戸―宮古は旅客2人のみ。

 以上3便を合わせた南下便の実績は、トラック513台、乗用車246台、旅客1477・5人だった。

 9月の室蘭―宮古は、胆振東部地震による支援車両輸送が急増しトラック550台を数えたが、10月もこれに近い数値を示した。就航後、初めて単月実績が出た7月のトラック輸送(152台)と比較すると約3・4倍増している。

 船社によると、ダイヤ改編で活牛に加え水産物や野菜関連の動きが出た。加えて9月は胆振東部地震で宅配便の荷受け停止などが発生し、震災支援関連の車両以外は動きが低調だったため「この反動も10月実績を押し上げた」と分析している。

 ただ、宮古―室蘭の北上便については、ダイヤ改編による反応が見られず、トラック87台、乗用車78台、旅客391・5人にとどまった。

 川近の岡田悦明フェリー部長は「改編効果はまだまだだが、想定に近い数値にはなってきた。12月は最大の繁忙期。10月からの3カ月実績により、ある程度の航路に対する評価が見えてくるのではないか」と気を引き締めている。(鞠子理人)

【写真=ダイヤ改編後、活牛を乗せてフェリーに乗り込むトラック】