地球市民集会開幕 「核の傘」頼らぬ安保政策を

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 「核兵器廃絶-地球市民集会ナガサキ」では初日、国内外の専門家が「朝鮮半島の平和と非核化の進展」をテーマにした分科会で意見を交わした。北東アジア全体の非核化に向けて、日本のほか核保有国の中国やロシアを含めた多国間で連携して枠組みを構築すべきとの意見が相次いだ。
 長崎大核兵器廃絶研究センター(RECNA=レクナ)の鈴木達治郎センター長は、朝鮮半島の非核化の枠組みを南北間で醸成させて、そこに米ロなど核保有国や日本が関わって「北東アジア非核兵器地帯」構想を実現することを提案。これに向けて日本政府に主体性を求め「核の傘に頼らない安全保障政策に転換すべき」と訴えた。
 北朝鮮問題に詳しいノーチラス研究所(米国)のピーター・ヘイズ所長も、南北間だけでなく日本を含む関係諸国が参加できる「多国間条約」を国連で採択して法的拘束力を持たせるべきと強調した。
 エネルギー安全保障研究センター(ロシア)のアントン・フロプコフ・センター長は「非核化を直ちに実現するのは不可能」とし、核実験場や核施設を廃棄した北朝鮮に対する「見返り」が米国に必要と見解を述べた。参与連帯政策委員会(韓国)のイ・テホ委員長も「北朝鮮が核放棄する代わりに米国が何を放棄するのか議論されていない。米国と韓国の軍事的優位性がある」と指摘。非核化実現に向けては「まずは核の傘を排除しなければならない。南北両国は核兵器禁止条約に入るべき」と提案した。
 会場からの質問で、米朝間の非核化の交渉で日本が「蚊帳の外」に置かれたと指摘する意見があったのに対し、ピーター・ヘイズ所長が「包括的な安全保障の構築において重要なパートナーになれる」と日本の関与に期待を寄せた。

朝鮮半島の完全非核化をめぐる問題点について語るパネリスト=長崎市平和会館