甘くてぷりぷり 小長井牡蠣 出荷始まる

 長崎県諫早市小長井町の冬の味覚、「小長井牡蠣(かき)」の出荷、販売が17日、同町漁協直売店などで始まり、開店と同時に買い求める客でにぎわった。同漁協によると、今夏の猛暑の影響で身入りに少しばらつきがあるが、順調に成育しているという。

 カキ養殖は同漁協が1999年、漁業不振を打開しようと開始した。同漁協カキ部会(野田清一部会長、37人)が4月末から5月にかけて、沖合のいかだにカキ殻を垂下して養殖。カキ殻の周囲にフジツボが付着し、成育が懸念されたが、死滅や脱落もなく、出荷を迎えた。3月まで昨季(約280トン)を超える出荷を目指している。

 同漁協直売所で、1袋(約1キロ入り)千円で販売。南島原市有家町の伊藤勝博さん(68)は「甘くてぷりぷりとした身がよくて、販売開始を待っていた」と話した。隣接するカキ小屋でも旬の味を楽しめる。

水揚げされたばかりの小長井牡蠣を買い求める客=諫早市、小長井町漁協直売店

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