V長崎J2降格 「残念」「またJ1へ」 長崎県民エール

 「残念、でも立派に戦った」「またJ1に上がって」。V・ファーレン長崎のJ2降格が決まった17日、県内外のサッカー関係者やサポーターらからは、チームの奮闘をねぎらうと同時に、J1復帰を願う声が上がった。

 V長崎は10日の第32節で敗れ、2試合を残して自動降格圏の17位以下が確定。17日のJ2最終節の結果次第で入れ替え戦出場の可能性を残していたが、その望みも絶たれた。それでも、J1初参戦で積み重ねた勝利数は「8」。現時点で「過去最高の勝ち点を挙げた最下位」となっている。

 V長崎の高木琢也監督(51)らの長崎県立国見高時代の恩師で、2006年から約4年半、V長崎の社長を務めた小嶺忠敏さん(73)は「残留争いは例年にない混戦だった。強豪相手に立派に戦った」と評価。続けて「残念だが、この経験は大きな財産になる。選手、フロント、県民がもう一度原点に戻ってやれば、一回り成長してきっとJ1に戻れる」とエールを送った。

 2007~2013年にV長崎でストライカーとして活躍し、現在は佐世保、長崎両市でジュニアサッカークラブの代表を務める有光亮太さん(37)は「環境ががらりと変わる中で、選手もスタッフも頑張っていた。彼らが一番悔しいと思う」と関係者の心情を思いやった。その上で「勢いで昇格できたけれど、J1はそんなに簡単ではなかった。J2でしっかり力をつけるべき」と率直な思いを口にした。

 サポーターらはこの日、残留へのわずかな可能性を信じ、インターネット配信されるJ2の中継を見守った。諫早市宇都町の会社員、山崎裕子さん(39)は「降格が決まって悲しいが、残り2試合勝ってほしい。来年も応援を続けていくので、またJ1に上がるのを見たい」と期待を寄せた。

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