地球市民集会閉幕 長崎アピール採択 政府に核禁署名要求

国内外の信頼回復を

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 国内外の非政府組織(NGO)関係者らが核兵器のない世界の実現を目指し議論する「第6回核兵器廃絶-地球市民集会ナガサキ」は18日、長崎市平野町の市平和会館で閉会集会を開いた。日本政府に対して核兵器禁止条約に署名し国内外の信頼を取り戻すよう求める「長崎アピール2018」を採択。参加者は核廃絶を願い横断幕を掲げて近くの爆心地公園まで行進した。
 集会は同日まで3日間、四つの分科会を設け、核軍縮専門家や被爆者、学生らが意見交換、市民ら延べ約3600人が参加した。アピールは全体の議論を踏まえ、実行委員長の朝長万左男氏や長崎大核兵器廃絶研究センター長の鈴木達治郎氏、米西部諸州法律財団事務局長のジャクリーン・カバッソー氏らがまとめた。
 内容は、昨年の核禁止条約の国連採択と核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)のノーベル平和賞受賞、今年の朝鮮半島の非核化協議を評価し、各国に条約への早期批准を呼び掛けた。核保有国に核拡散防止条約(NPT)に基づく核軍縮義務の誠実な履行を要請、核軍拡競争が懸念される米ロには中距離核戦力(INF)廃棄条約の維持なども求めた。
 日本政府に対しては、核保有国と非保有国の「橋渡し役」となるため「賢人会議」を昨年設置し14、15日に長崎市で会合も開いたが「まだ効果的な提言を出していない」と指摘。核禁止条約にも反対しているため「核軍縮政策の方向性を見失っているようだ。(国際的)地位と信用を失いつつある」と懸念した。唯一の戦争被爆国として「核の傘」からの脱却と核禁止条約への署名、朝鮮半島を含む「北東アジア非核兵器地帯」の実現に努めるよう訴えた。
 アピールは安倍晋三首相宛てに提出するほか、各国のNGOを通して世界に発信する。

原爆落下中心地碑に向かって行進する参加者=長崎市、爆心地公園