島原市防災避難訓練 災害弱者誘導に重点

園児や小中高生が初参加 今後の対策に生かす

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 島原市は18日、同市安中地区で、雲仙・普賢岳の噴火活動により形成された溶岩ドーム(約1億立方メートル)が、地震の発生で崩落の恐れがあると想定した大規模な防災避難訓練を実施した。今回は登園、登校日として、初めて園児や小中高生ら計約750人も参加。福祉施設利用者らを含め災害弱者の避難、誘導に重点的に取り組んだ。
 訓練は毎年、市内を4地区に分け実施。市によると、安中地区は噴火災害で最も被害が大きく、1991年6月3日の大火砕流発生時、災害弱者の避難、誘導が手付かずの状態だったという。訓練を検証し、今後の災害弱者対策に生かす。
 同市のほか、県、国交省雲仙復興事務所、陸上自衛隊、消防、島原署など計26機関の関係者と地元住民ら約2100人が参加。午前6時に橘湾を震源とするマグニチュード(M)7規模の地震が発生し、市内では震度5強を記録。溶岩ドームに大きな地形変化がみられ、崩落の危険性が迫っているとの想定で実施した。
 災害対策本部を設置し、新湊町集合避難施設(新湊2丁目)で会議を開催。同9時10分から避難準備、避難勧告、避難指示を順次発令。園児や福祉施設利用者は乗用車ほか、地元や近隣消防団の車両に乗り、小中生は徒歩で指定避難所の同避難施設や島原中央高(船泊町)に集まった。同校生徒は避難所運営に携わった。住民らは自主的に作成した防災マップに従い、徒歩で最寄りの一時避難所から自衛隊の誘導、搬送で指定避難所に移動した。同避難施設では防災講話のほか、地震体験車、災害対策本部車などの展示もあった。
 古川隆三郎市長は「子供からお年寄りまですべてが参加した貴重な訓練となった。今後の安全安心なまちづくりに生かしたい」、安中地区町内会連絡協議会の阿南逹也会長(80)は「計画通りの訓練ができた。防災マップがうまく機能したか点検したい」と話した。

多くの住民が参加した島原市防災避難訓練=同市、新湊町集合避難施設
列をつくり指定避難所に集まる地元の小学生=新湊町集合避難施設