2018年も終わりに近づいており、そろそろ欧州サッカー界は冬の移籍マーケットに向けての準備を進めていることだろう。
今回は「2018年に最も価値を上げた守備的ミッドフィルダー」を特集してみよう。攻撃的なポジションも得意な選手についてはセンターハーフに分類されているようなので、その点は注意してほしい。
データは『Transfermarkt』のもので、増加した額が多い選手のTOP10を集計してみた。
10位:ジャン=フィリップ・ジバマン(マインツ)
- 今年1月の価値:800万ユーロ(10.3億円)
- 現在の価値:2500万ユーロ(32.1億円)
- 増加した額:1700万ユーロ(21.9億円)
育成の名門ランスが生んだオールラウンドなMF。2016年にマインツへと移籍し、コンスタントに活躍を続けて徐々にブレイクしてきた。本来守備的MFというよりもう少し前のポジションが得意だと思うのだが…。
9位:スタニスラフ・ロボツカ(セルタ)
- 今年1月の価値:750万ユーロ(9.6億円)
- 現在の価値:2500万ユーロ(32.1億円)
- 増加した額:1750万ユーロ(22.5億円)
スロバキア代表の23歳。昨年夏にノアシェランからセルタに加入して残留に貢献、今急激に評価を高めている選手だ。トッテナムやアーセナルも欲しがっているとか。
7位:ファビーニョ(モナコ→リヴァプール)
- 今年1月の価値:2500万ユーロ(32.1億円)
- 現在の価値:4500万ユーロ(57.8億円)
- 増加した額:2000万ユーロ(25.7億円)
モナコでサイドバックからボランチにコンバートされ、新たな才能を開花させたファビーニョ。PKのスペシャリストとしても力を発揮できるブラジル代表MFは、今夏リヴァプールに移籍した。プレミアリーグへの適応には苦しんでいるが…。
7位:ロドリ(ビジャレアル→アトレティコ・マドリー)
- 今年1月の価値:2000万ユーロ(25.7億円)
- 現在の価値:4000万ユーロ(51.4億円)
- 増加した額:2000万ユーロ(25.7億円)
昨年から評価が急上昇したスペインのボランチ。大柄ながら低い位置からゲームをコントロールできる彼は、ガビの後継者候補として今季アトレティコ・マドリーに呼び戻された。
6位:ウィルフレッド・エンディディ(レスター)
- 今年1月の価値:1400万ユーロ(18億円)
- 現在の価値:3500万ユーロ(45億円)
- 増加した額:2100万ユーロ(27億円)
『NEXTパトリック・ヴィエラ』に今最も近いといえるエンディディ。カンテとはタイプが違うが、レスターの中盤は彼の加入でかなりクオリティを取り戻した。継続的な活躍で評価は2倍以上に。
5位:トーマス・パーテイ(アトレティコ・マドリー)
- 今年1月の価値:800万ユーロ(10.3億円)
- 現在の価値:3500万ユーロ(45億円)
- 増加した額:2700万ユーロ(34.7億円)
今年急上昇!夏にはガーナ代表の一員として日本代表と戦ったパーティは、アトレティコ・マドリーで様々なポジションをこなす応用力を手にした。爆発力がありながら器用という唯一無二の存在になった感がある。
2位:エンゴロ・カンテ(チェルシー)
- 今年1月の価値:5000万ユーロ(64.3億円)
- 現在の価値:8000万ユーロ(102.8億円)
- 増加した額:3000万ユーロ(38.6億円)
世界屈指のハードワーカー兼愛されキャラとしての立場を確立したカンテ。圧倒的な運動量と堅実なプレー、連戦に耐えるタフさ、内情暴露でなお評価を高めるという謙虚さで、ただでさえ高かった価値がさらに…。
2位:カゼミロ(レアル・マドリー)
- 今年1月の価値:4000万ユーロ(51.4億円)
- 現在の価値:7000万ユーロ(90億円)
- 増加した額:3000万ユーロ(38.6億円)
レアル・マドリーの守備を支える重要なアンカーに定着しているカゼミロ。相変わらずこのポジションの層は決して厚くはないため、どうしたって勝てば勝つほど彼の価値は上がっていく。
2位:ルーベン・ネヴェス(ウォルヴァーハンプトン)
- 今年1月の価値:1000万ユーロ(12.9億円)
- 現在の価値:4000万ユーロ(51.4億円)
- 増加した額:3000万ユーロ(38.6億円)
今最も注目されている若手守備的MFといえばルーベン・ネヴェスに間違いなし。ポルトで10代ながらキャプテンマークを任された天才少年は、イングランド2部に渡ってさらにブレイク。価値は4倍になった。
1位:ジョルジーニョ(ナポリ→チェルシー)
- 今年1月の価値:2800万ユーロ(36億円)
- 現在の価値:6000万ユーロ(77.1億円)
- 増加した額:3200万ユーロ(41.1億円)
マウリツィオ・サッリ監督に連れられて、ナポリからチェルシーに移籍したジョルジーニョ。独特のワンタッチポゼッションスタイルを操るアンカーとして、もはや欠かせない存在になった。価値も2倍以上に。
なお、10位未満のランキングではルーカス・トレイラ、リュカ・トゥザール、サンティアゴ・アスカシバル、アクセル・ヴィツェル、エリック・ダイアーと続く。