多彩な採用支援提案 大阪の企業がサービス

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採用サイト作成支援システムで作った画面を示す草深社長=大阪市北区

 深刻な人手不足で、事業者の採用活動の負担感が増す中、効率的に求職者との出会いを促すネットサービスが続々と提供されている。学生の行動データを基にした新卒採用の仕組みを考案したり、採用サイトを手軽に作成して割安で運営できるようにしたりと、多彩な切り口で提案されている。

 新卒採用支援会社「digmee(ディグミー)」(大阪市北区)は、運営サイトに登録した学生の特徴を、プロフィルやサイト上の行動履歴などから解析。各社が求める人材と親和性が高い学生を結び付けるサービスを展開している。

 社会経験がない学生が、企業名などを基準に就職活動する現状を憂慮。行動データに基づき、活躍できる場所が見つかる仕組みとして2017年からスタートした。

■コスト10分の1

 企業側は、ディグミーから示された学生が気になれば、個別面談や会社説明会に招ける。やりとりは無料通信アプリLINE(ライン)を使っており、メールよりも学生からの返信率が高くなるという。

 19年卒の学生を巡っては、3カ月で3人の内定承諾に至り、採用コストが10分の1になった企業などがあった。利用料は、内定まで至った際の成果報酬など複数の選択肢から選べる。

 登録している学生は、学力が「関関同立」と呼ばれる有名私大以上で7割。ネット広告や口コミで集まっている。20年卒の学生は約6千人が登録している。

 学生にとっては、自分の知らない企業から連絡が来て、就職活動の選択肢が広がる可能性がある。個別面談から始まる場合、書類選考などを省いた形で臨むことができる。山田修社長は「熱意を持って働く人を増やしていきたい」と意欲を示している。

■社内の雰囲気発信

 採用サイトをネット上で手軽に作成できるようにしたサービスも登場している。企業の魅力をより具体的に発信できるようにして、効率的な採用活動を促すのが狙いだ。

 サイトは、一定の形式の中で必要な項目を入力したり、画像を組み込んで作成。無料枠もある求人サイトなどと組み合わせながら運用できるようにし、費用対効果の高さをアピールしている。

 料金は、無料からスタートでき、求人の公開数やサポートの有無といった条件に応じて月額1万円程度から段階的に設けている形式がみられる。

 9月から採用サイト作成支援システム「toroo(トルー)」を本格運用したのは、ネットサービス開発会社「ダトラ」(大阪市中央区)。採用情報だけでなく、社内制度や社員インタビューなどを画像とともに掲載できたりと、社内の雰囲気まで伝えられるようにしている。作成した採用サイトは、求人サイト「Indeed(インディード)」などに載せられる。

 草深悠介社長は「採用コストを低減させて人材の流動化を促し、働く人の仕事満足度が高い社会を実現していければ」と意気込む。