クイーン『ボヘミアン・ラプソディ(オリジナル・サウンドトラック)』 あのライヴエイドでの21分の演奏も収録

クイーン『ボヘミアン・ラプソディ(オリジナル・サウンドトラック)』

 フレディ・マーキュリーの人生を軸に、クイーンとその音楽がいかに誕生し、伝説になったのかをリアルに物語るラミ・マレック主演の20世紀フォックス映画『ボヘミアン・ラプソディ』のサウンドトラック・アルバムです。サウンドトラックというと映画の添え物のように扱われがちですが、この映画に限ってはクイーン自身による音楽が主役。ドキュメンタリー映画ではなく役者がアーティストを演ずる音楽伝記ドラマで、当人のアーカイヴ音源が使われた事はありそうであまりなかったように思います。役者が演じた『JIMI:栄光への軌跡』でもジミ・ヘンドリックスの演奏は使われていませんでした。

 制作にあたってブライアン・メイとロジャー・テイラーが、音楽プロデューサーとして過去の全ての音源から各シーンに最もマッチする音を厳選、臨場感に溢れたシーンを再現しています。映画のハイライトであるライヴエイド(1985年)での21分間の演奏の音源も、このアルバムで初めてCD化されました。

(ユニバーサル・2500円+税)=北澤孝

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